<日本人が見た中国>このままでよいのか?日本の外国人受け入れ態勢
昨年になる09年末、日本に帰る飛行機の中でのことだ。
もうすぐ着陸というとき、隣にいた中国人のおばあさんが私に話しかけてきた。「空港からどうやって出るか分からないから、出口まで連れて行ってくれませんか?」断る理由もないので、「いいですよ。」と言って一緒に空港の出口まで行くことにした。
おばあさんは70歳くらいで、他に小学校低学年の孫2人を連れていた。彼らの両親は日本で働いており、普段はおばあさんが孫の面倒を見ているそうだ。今回、日本に来たのは孫が日本で両親と暮らすためらしい。孫2人では飛行機に乗れないため、保護者として、おばあさんが付き添いで来たのである。
飛行機を降り空港内をしばらく歩くと、入国審査ゲートについた。書類に記入して審査を通ったら出口だということを伝えて、別れを告げようとすると、おばあさんに書類を書いてほしいと頼まれた。
「私、字が読めないのよ」おばあさんはそう笑って言った。初めは冗談かと思っていたが、本当のようだ。審査書類にサインをするときも、おばあさんは自分の名前の漢字が書けないため、私に代わりにサインするように頼んできたくらいである。
最終的におばあさんたちは無事に入国審査を終え、家族に会うことができたのだが、私は空港の受け入れ体制に対して少し不安を感じた。
字の読めない老人や幼い子供たちが家族に会うために、飛行機に乗って日本にやってくる。今回は、私がたまたま出会っただけであるが、空港にたどり着く人の中には、同じような人がまだまだいることであろう。(現にその日はもう1人、空港内で道に迷っていた中国の女の子を助けている。)字が読めないとは言わないまでも、日本語も英語も解さない外国人が日々、数多く来日しているであろうことは想像に難くない。
子供を中国に置いて日本で生活する中国人夫婦。私の知り合いの中にも、そのような中国人はたくさんいる。両親が出稼ぎで家にいないというのは中国映画でよく見るシーンであるが、日本もそれと無縁ではない。
2008年、日本政府による「留学生30万人計画」が発表された。これからますます日本に住む中国人は増えるだろう。そして、その家族に会うために、字の読めない老人や幼い子供たちが1人で日本にくるという状況も、当然ながら増えるにちがいない。留学生30万人計画を本当の意味で成功させるためには、日本の空港、そして政府が、そのような人たちにも対応できるような対策を考えなければいけないと思う。(男性/26歳/中国在住3年/メディア関係)
だんな様が急死して、以来独身を謳歌している奥様が実際にあった話。
しばらくふさぎこんでいたけれど、そのうち吹っ切れて、海外旅行を一人で頻繁にするようになったんだって。
ある日飛行機で隣り合わせた女性が、外国に住む娘さんのお産に立ち会うために始めての海外で怖い、途中までで良いから一緒に行ってくれないかと頼まれたそうだ。
結局娘さんの自宅まで送り届けてあげたのだけれど(それ以来仲良くなって頻繁に連絡を取り合うようになったのだけど)、後から聞いた話では、航空会社の職員が気を使って「同じような場所に行く予定」の「旅慣れて」いる「同世代の女性」の隣にわざわざ席を取ってくれたんだって。
多分、航空会社はいつもそういうことをやっている。