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稲田議員
「今日は総理に、総理の仰る友愛、政治の原点、大きなテーマ、愛のテーマについてお伺い
をいたしたいと思っております。総理は『日本列島は日本人の所有のものではない』と今年
の4月インターネットの動画サイトで発言され、話題になりました。その後、その発言の真意
を問われ、総理は『国民の皆さんに大いに議論してもらいたい、これは大変大きなテーマ、
まさに愛のテーマだ。友愛と言っている原点がまさにそこにあるからだ。地球は生きとし
生ける全ての者のものだ。そのように思っている。日本列島も同じだ。』と仰っておられます。
総理の友愛政治の原点が『日本列島は日本人だけの所有物ではない』ということを仰った
わけであります。さて、外国人参政権の問題についてお伺いをいたします。総理は平成13年
当時、民主党の代表であられたわけですが、民団の新年会で『様々な歴史の重みの中で
永住され、幸せを願っている皆様方に、地方参政権を差し上げるのは当然だ。』と挨拶を
された様です。
いったいいつから総理は『地方参政権を差し上げるのは当然だ』と思っておられるので
しょうか?それは民団からの要請を受けられてそう思われたのか?それとも自発的にそう
思われているのか?ちなみに朝鮮総連は参政権付与に反対しているようでありますが、
いったい誰のために地方参政権を差し上げようと思ってらっしゃるのか?総理の外国人
参政権付与これは友愛政治の帰結なんでしょうか?簡潔にお答えください。」
鳩山総理
「宇宙ができて137億年。そして地球ができて46億年が経っているわけです。その中で私は
地球がまさに生きとし生けるもの、人間のみならず全ての生命体、ある意味では生命がない
ものに対しても存在しているものだと、その様に思っております。その中で地球ができ、そして
その中で日本列島ができているわけです。
言うまでもありません。主権は日本国民にあります。それを譲れなどいうことを申し上げてる
つもりも毛頭ありません。主権者としての国民の権利というものはしっかり守らなければなり
ません。
しかし、日本列島、あるいはどの国でもそうですけれども、その国にいる人のみならず、
外からも来られる人もいる。外から外国人が来られて生活をされている。その人たちの
権利というものも当然守らなければならない。それは日本列島の中で主権を持っている
日本の国民としてのある意味での義務であり権利だと、そのように思います。私はそんな
思いのもとで、この外国人の地方参政権の問題も前向きに考えていきたいと、その様には
考えてはおります。
しかし、政権をとって、今この辺を見回してもですね、まだ民主党の中にも、これは大変
大きなテーマであることは間違いありません。それだけに、多くの様々な意見があることも
事実であります。今、私としてそのことを強引に押し通すことを思っているわけではあり
ません。国民の皆さんの意思というものも大事にしながら、また、政党間を超えて大いに
議論をして、そしてその方向で、その方向というか、みなさん方の議論を煮詰めて解決を
されていかれるべきものだと、その様に考えております。」
稲田議員
「総理、私の質問に簡潔に答えていただきたいと思いますのは、たくさんの質問を用意して
おりますし、総理のお考えを聞きたいと思っております。
さて、私は外国人参政権をたとえ地方参政権であったとしても与えるのは、憲法15条の
『公務員を選定し、及びこれを罷免することは国民固有の権利である』という、この憲法
15条の規定に違反していると思っておりますが、先ほど総理のですね、外国人の方々の
権利を守らなきゃいけない、その通りだと思います。だからと言って参政権を与えるか
どうか、これは別問題でありまして、この憲法15条との関係について総理はどのように
お考えでしょうか?」
鳩山総理
「お尋ねの、確かに法改正が必要な部分も、あるいは・・・憲法失礼、憲法15条・・・、失礼、
憲法の問題・・・、憲法ですよね?憲法15条というものに対して、私は、従いまして、様々な
難しい問題があるということは認めておりますが、必ずしも憲法に抵触をしないでも、地方
参政権を与えることは可能ではないかとその様に思っておりますが、しかしいずれにしても
難しいテーマで、根幹に関わる問題でありますだけに大いに議論を、こういった議論をして
いただきたいと、その様に考えております。」
稲田議員
「ドイツ、フランスではEU加盟国の外国人に地方参政権を与えるために憲法を改正をいたして
おります。この憲法の問題、特に15条は国民主権から派生する非常に重要な権利でござい
ますので、この点について憲法議論をきちんとしていただきたいと思います。憲法調査会等で
していただきたいと思います。
さて、政治資金規制法とこの参政権の問題についてお伺いをいたします。政治資金規制法
22条の5は、『何人も外国人から政治資金に関する寄付を受けてはならない』とこの様に
定めております。ちなみに次の22条の6は、先程来、まぁ昨日来、この委員会でも問題になって
おります、偽装個人献金を禁止している規定ですので、総理自らよくご存知の規定でもござい
ます。
『政治資金規制法が外国人からの寄付を禁止しているのはなぜか?』ということでありますが、
これは我が国の政治やそして選挙が外国人や外国人の勢力から影響を受けることを未然に
防止しようという趣旨からでございまして、罰則も設けられております。罰則は3年以下の禁固、
または50万円以下の罰金が処せられているわけでありますが、つまり政治資金の寄付という
間接的な方法であったとしてもですね『日本の政治やまた選挙が外国人、もしくは外国の勢力
から影響を受けないようにする』これが政治資金規制法の規定でもあります。
地方参政権を外国人の方々にお与えをするということは、寄付以上に、もっと直接的に
日本の政治や、また、選挙に影響を与えることになると思うのですけれども、憲法問題は
さて置き、憲法問題のことは横に置くとしても、この政治資金規制法の趣旨と地方参政権の
問題についていかがお考えでしょうか?」
鳩山総理
「今、お尋ねがございました。私は地方参政権の議論は、だから大変に根幹に関わる非常に
難しいテーマだというふうに思います。お尋ねの様に、政治資金規制法において外国人からの
寄付は受けられないと、その様になっていることも承知をしております。それはそのことによって
外国の意のままに、もし日本の特に国政が大きく動かされてしまうということに対する懸念から
生じているものだと思います。まぁ地域においてどうだという議論は或いはあるかと思いますが、
それだけにその難しい問題も孕んでいるということは理解をしていおります。
一方で、私は、しかし、外国人によって日本がゆがめられるというよりも、大いに外国人との
共生の日本をどうやって作るかという議論も他方で大変重要なテーマだと、その様にも思って
おりまして、そのような観点から確かに法律上に縛られてる難しいテーマである部分もあろう
かと思っておりますが、一方の考え方というものも理解をしながら、大いに、先程申し上げ
ました様に国会議員の皆様方で議論を進めていただければありがたい、その様に思います。」
稲田議員
「あの、共生の問題とこの参政権の問題というのは全く別の問題ですし、まぁ情緒的な感情で
この地方参政権、参政権の問題を考えてはいただきたくないなと思っております。
実はこの、総理の『日本列島は日本人だけのものではない』というこの御発言ですけれども、
私最初聞きました時に失言か何か、口がすべったのかなと思いましたら、そうではなくて、
非常に重大な意味を持つ、総理にとって大変思い入れのある言葉なんだということを、まぁ
総理の書かれたものなど読み返していくうちに気づいた次第でございます。
例えば平成8年6月に論座という雑誌の中で『わがリベラル友愛革命』という論文を寄せられて
おります。この中で総理が仰っている言葉を少し引用いたします。『友愛革命の原点は、政治
家にとってはまさに政治家を捨てる覚悟に他ならない』と仰っています。そのあと、『なにげなく
私たちは日本は日本人の所有物だと考えている気がするし、その暗黙の了解のもとに各種政策
が遂行されているように思われてならない。しかし、思い上がりも甚だしいというべきであろう。』、
この後に、地方参政権を与えるべきだというようなことを書かれた上で、さらに続けて総理は
『私などはさらに一歩進めて、定住外国人に国政参政権を与えることおも真剣に考えてもよい
のではないかと思っている。行政や政治は、そこに住むあらゆる人々によって運営されて然る
べきである。それができないのは畢竟、日本人が自分に自信がないことの表れである』と書かれ
てですね、総理は、定住外国人の方々に国政参政権を与えることを考えるべきだということを
仰っているわけです。
大変私は驚きました。また平成14年8月8日付、これは資料で出しておりますが、この夕刊
フジコラムで、民主党代表としてのご発言としてですね、『しかし友愛はそうはいかない。
日本列島は日本人の所有と思うな、などという発想は日本人の意識を開くことであり、死を
覚悟せねば成就は不可能であろう。私はそこまで日本を開かない限り、日本自体の延命は
ないと信じる。だから私がその先兵を務めたいのだ』と仰いまして、総理は死を覚悟してまで、
『日本列島は日本人のものではない』という政策を進めるんだということを仰り、日本を開こう
と仰っている。
そういった方が日本の総理におなりになったわけであります。この国のトップになられて、
悲願のですね『日本は日本人のものだけではない』という政策を遂行され、そして外国人
参政権については、国政参政権まで視野に入れて考えておられるのか、その点について
総理のお考えを伺います。」
鳩山総理
「当時私はその様な考えも持っていました。すなわち地方参政権を外国人に与えることに加えて、
国政においても与えることも真剣に考えてもいいのではないかという言い方をしたことは覚えて
おります。ただ、言うまでもありません、現在この立場の中で、今、地方参政権すらなかなか
容易ではないという現実も理解をしております。その意味で、私としても常識的な行動の中で、
皆様方の議論というものの深まりというものをぜひ導いていきたい。その様に感じているところで
ございます。」
稲田議員
「ただ、総理ね。『日本人は日本人のものではない』これを総理は死を覚悟して先兵として
やるんだと。そして国政参政権もその時は思っていたと。そういうふうに思っているんだと。
ただ、今、常識的に考えて、内閣やら党内の事情やら、そういう事情があるので、無理やりは
やらないと仰るんですけれどもね、でも死を覚悟してやられていたわけでしょ?そして総理
大臣になられたわけであります。政治家であることにこだわっていないとも仰っています。
民主党の一年生も議員もそうです。私もそうです。総理目指してますよ国会議員は。どうして
ですか?自分の政治信条、そしてこの国を良くしたい。自分のためじゃないです。この国を
良くしたいというその政治理念を実現するために総理を目指してるんじゃないですか。
総理、総理になられたんですから、それをやられるのが当然だと思います。やってほしいと
言ってませんよ。私は反対ですから。でもですね、でもですね、総理の時にできなくて、
いったいいつやるんですか?総理でなくて一議員になってそれができるんですか?その点の
認識をお伺いいたします。」
鳩山総理
「私は当時の思いというものを確かに、今、徐々に今思い出しております。政治家として当然の
ことながら、身を捨てるぐらいの思いで行動しなければ成就しない。それもその通りだと思って
おりますし、自分の信念は貫いてまいりたい。その思いは根底に持っております。
ただ現実の問題、状況の中で対処していかなければならないということも、私もこの歳になって
理解を深めているところでもございます。そこで、今まさにお話を頂きましたけれども、私は
やはり、この国のまさに将来を考えた時に、本当に、どう考えても私から見れば、閉じた日本
列島、閉鎖的な日本列島、そのままで良いのかという思いは今でもあります。
それがただ単にこの解決の道が地方参政権ということでは必ずしもありません。しかしもっと
開明的な開かれた日本を作っていかない限り、この国の大きないくつかのテーマの解決は
極めて困難なんではないかと、その様にも考えております。従いましてこの国をより、地域、
国際的な社会の中でも開かれた環境というものを、私として、今、地方参政権の問題は問題
として、トータルの中で作り上げていきたいという思いは捨てておらないところでございます。」
稲田議員
「総理の抽象的な思いはわかるんですけれども、そういった情緒的な感情から参政権の問題を
考えるということは非常に危険だと思っております。また総理は随分前からの信念として、国政
参政権を定住外国人に付与すべきだと考えていられたことには非常に驚いています。
外国人参政権と先程の憲法15条の関係がございます。外国人国政参政権は、地方参政権は
言うまでもなく、国政参政権は今の憲法下では無理なんです。もっと言えば憲法15条は国民
主権の当然の帰結で、国民主権をやめることはこれは憲法改正してもできない。それは当たり
前のことであります。
これは憲法の規定であり、まさしく総理が仰っている革命なんですよ。総理の『日本の国は
日本人だけの所有ではない』というのは国民主権を無視した革命の発言だと私は思います。
さて、現実的な問題についてお伺いをいたします。総理はこの問題について、また『仏教の心を
持つ日本人が、世界で最も持っているはずなのに、何で他国の人たちが地方参政権を持つ
ことが許されないのか』と仰っていますけれども、そんな情緒的な問題ではなくて、安全保障を
問う具体的なことについてお伺いします。
今、国境の島である対馬が外国資本に買い占められております。海上自衛隊対馬防備隊の
隣接地など島の不動産が買収をされております。参院の山谷えり子先生が会長の領土議連、
また亡くなられた中川昭一先生が会長の真・保守政策研究会でも取り上げ、また視察もして
おります。私も法務委員会で、外国人土地法というのがあって、日本の安全保障上問題の
ある所、外国人が買えないというその法律をなぜ適用しないのかと政府にも問いただしました
けれども、この危機感が残念なことに政府にはありません。
昨年7月に韓国の国会議員50名が対馬が韓国の固有の領土だとして、対馬返還要求決議案が
国会に提出をされています。もし対馬に意図的に永住外国人が移住をして参政権を行使したら
どうなるのか?対馬が韓国領だと主張する市長が誕生するということを考えなければならないと
思いますが、こういった国境の島、国境の地方公共団体に外国人が地方参政権を行使すること
の危険性について総理はどのようにお考えでしょうか?」
鳩山総理
「領土は当然、この領土、及び国民、それが日本という国を構成しているわけであります。
それだけに、先ほども地方参政権と日本人の国民主権、主権というものとの関わりでお話しを
されましたけれども、私は主権者は日本国民であることは変わりはありません。その日本
国民の主権者でありながら地方の参政権というものは、別に矛盾なくできるものだという考え
方も、一方であるということも申し上げておきたいと思います。
今、対馬の話がございました。対馬も当然のことながら日本国の領土であることは間違い
ありません。そしてこれは地方の方々がお決めになる話ではありません。国家として、守ら
なければならない話でございます。
それだけに当然のことながら、主権者である日本国民が、これは誰の目にも対馬は日本の
領土であると、その様に我々としては100%信じて行動しているわけでありますから、その
ことに関して地方の皆さん方が、たとえこの韓国の方が多少増えたとしても、そのことに
よって我々が領土を手放すような議論になるというふうには、まったく考える必要はないと
その様に思っております。」
稲田議員
「信じるとか必要がないとかいう問題ではなくて、やはり危機管理の問題だと思っております。
対馬の有権者数は約3万人であります。ここに永住外国人、地方参政権を行使する方々が
移住をされて参政権を行使された場合、こういった国境の島についてはそういったところまで
危機感を持って考えなければならないと思っております。
さて、連立を組んでおられております亀井大臣、外国人参政権についてのお考えを最後に
お伺いしたいと思います。」
亀井大臣
「日頃から稲田議員のお考えに共鳴できることも多々あるわけでありますけれども、まぁ
あの参政権の問題についても、私は日本に住まいされる外国人の幸せのためにはその
方々の意向が、地方、また国政に反映されていくことが大事だと思われますけれども、
しかしこの問題は、外国人の方々が偏住しておられる場所もある場合もあるわけでもあり
ますし、まぁ将来そういう可能性もあるわけでありますから、そういうことを考えた場合も、
私は慎重に考えるべきだと思います。
ただ、質問されなかった点にちょっと付言しますけれども、対馬の問題については稲田議員に
してはちょっと過敏すぎるんではないかと。そんなことを言い出したら、じゃあ東京では外国人
は土地を取得して、『何で対馬でははいかんの?』と、『北海道では何でいかんの?』という、
私はそういうことにもなっていくと思います。
韓国との関係も友好に今後推移しなければならない時に、韓国に接している地域について
だけ、こういう問題を取り上げるということは、私は両国関係にとっても決してプラスには
ならないのではないか?こういうことを危惧をいたしております。」
稲田議員
「ちょっと亀井大臣、私の質問を誤解をされましたので確認をいたしておきますが、私は
対馬の土地を韓国の方々が買われる全般について言ったのではなくて、たとえば自衛隊の
基地とか、日本の安全保障に関わる所の近くにその土地を買われることについての危機感の
ことを申し上げたまでであります。また土地を買うことと、それから参政権の問題とは別だと
思っております。
総理の仰る友愛政治のその原点が、『日本列島は日本人だけの所有ではない』という言葉に
集約をされていますが、これを突き詰めていきますと、日本の国を否定することにならない
のかと。国民不在、そして総理の考えている友愛に国益やまた国民があるのかと。日本を
なくして、世界政府を作られるのであればまだしも、日本の国の総理であるというそういった
自覚を持っていただきたいと思います。」
書き起こしてくれた人に感謝だなー
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