「韓日関係の悪循環断ち切るチャンス」
鳩山政権ブレーン榊原・山口両教授
韓国と日本で新政権が発足するたび、「新しい韓日関係」が強調されてきたが、その結果は「やっぱり…」で終わる悪循環を繰り返してきた。山場を迎えるたびに歴史教科書問題や独島(日本名:竹島)問題など、歴史をめぐる問題がクローズアップされ、これが両国政府によって政治的に悪用されたこともある。
29日、国際会議「日本の変化と東アジア」に出席した早稲田大学の榊原英資教授と、北海道大学の山口二郎教授(日本政治学会長)は、民主党政権の経済・政治分野を担うブレーンとして評価されている。二人は「鳩山政権は以前とは違う。安心してもいいだろう」と語った。
山口教授は「鳩山首相や岡田外相など、今後10年間民主党を主導する中核的な人物たちは全員、健全な歴史認識を持っていると断言できる。こうした人物たちが主導する民主党政権だから、新たなアジア関係・韓日関係も期待できる」と語った。そして、「この絶好のチャンスに、両国が新たな対話をしていけば、韓日関係が今までのような悪循環を繰り返すことはないだろう」としている。
榊原教授は「自民党による前政権と比べると、現在の民主党政権内部には韓国をよく知り、理解している人物が比べものにならないくらい多い」と話す。さらに、鳩山首相が李明博(イ・ミョンバク)大統領との会談で「歴史問題を直視する」と言及したことも強調した。榊原教授は「政治分野と違い、日本と韓国の若い世代はさまざまな文化交流を通じ、感情的な対立が大幅に和らいだ。すでに進められている経済協力を基盤に、政治的な対立が和らぐ可能性は開かれている」と語った。
しかし、二人とも歴史教科書問題や独島問題など、両国間に依然として残っている具体的な懸案については言及を避けた。そして、政権内部の人々の歴史認識・韓国に対する認識が違うということを強調するにとどめた。
これに対し、世宗研究所の陳昌洙(チン・チャンス)日本研究センター長は「鳩山政権としては、来年7月の参院選までは、支持率下落につながる可能性がある韓半島(朝鮮半島)への融和政策を積極的に推進しにくい状況」と日本内部の政治事情を指摘した。陳センター長は「韓日強制併合(韓国併合)100 年を迎える2010年に、日本の国会による過去の歴史に対する決意や、鳩山首相の談話を推進する必要はある」と話している。韓国の対応については「日本が過去の歴史に対し前向きな措置を取るようにするには、政界レベルで対日本ネットワークを構築し、日本が過去の歴史に対する解決策を見つけるまで耐え忍ぶことが必要。いつ起きてもおかしくない韓日関係の危機を管理する戦略的な視点についても同様だ」と述べた。
鄭佑相(チョン・ウサン)記者
http://www.chosunonline.com/news/20091030000043
日韓関係自体を断ち切っていただいても構わないのだが。