<緊急雇用対策>雇用創出、年度内に10万人
政府は23日午前、緊急雇用対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)を首相官邸で開き、失業者や新卒者らの生活や就職対策を柱とする緊急雇用対策を決定した。生活緊急支援と雇用創造の2本柱。来年3月末までに約10万人の雇用下支え・創出効果を発揮させ、失業者の増大抑制を目指す。また、雇用対策の総合戦略を協議するため鳩山首相の下に労働界や経済界代表らが参加する「雇用戦略対話」(仮称)を新設することも決めた。【野原大輔】
対策は、昨年末から今年初めにかけて東京・日比谷の日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」に失業者があふれるような事態を避け、「誰もが年を越せる体制を作る」(山井和則厚生労働政務官)のが狙い。
緊急支援では、就労整備のため、ハローワークだけで雇用・住居・生活支援のための相談や手続きを一括してできる「ワンストップサービス」を、11月下旬から試験的に行うほか、公営住宅の確保拡充に努める。企業に対し社宅や寮に入居中の派遣労働者が離職しても一定期間は退去させないよう要請することなどを盛り込んだ。
また、新卒支援のため、ハローワークや大学の就職相談窓口に専門職を配備する。採用意欲を持つ中小企業を公表し、就職機会の増大を図る。
雇用創造では、「介護」「グリーン(農林水産、環境・エネルギー、観光)」「地域社会」の3分野で、働きながら介護などの資格を取得したり、職業能力を高める「緊急雇用創造プログラム」を拡大・強化する。
財源は、新たな予算措置は講じず、09年度補正予算の「緊急人材育成・就職支援基金」に残っている約3500億円などを活用する。具体的な金額は今後、詰める。
なんで3500億円程度であれもこれも出来ると思うんだ?