君が代不起立再雇用拒否に合法判断

＜君が代不起立＞再雇用拒否訴訟で元教諭が逆転敗訴

　卒業式の君が代斉唱時の不起立を理由に再雇用を拒否されたのは違憲・違法として、元東京都立高校教諭の申谷（さるや）雄二さん（６２）が都に賠償などを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は１５日、約２１０万円の支払いを命じた東京地裁判決（今年１月）を取り消し、訴えを退ける逆転判決を言い渡した。原田敏章裁判長は「都には広範な裁量権がある」と述べた。

　申谷さんのケースを含め同種訴訟は計６件ある。既に東京地裁判決のあった３件のうち２件は原告勝訴、１件は敗訴と判断が割れており、今回が初の高裁判決だった。

　申谷さんは０４年３月の卒業式で起立せず戒告処分を受け、０７年３月の退職を前に再雇用を求めたが、処分歴を理由に拒否された。判決は「処分を理由にした不合格は相当性を欠くとは言えない」と指摘。国歌斉唱時の起立を命じる都の職務命令を合憲と判断したうえで「教諭が心情や信念だけに従って行動したのでは教育を受ける権利に影響を及ぼし、厳粛な卒業式の場では重い違反行為に当たる」と述べた。【伊藤一郎】

あ、珍しく判決がまともｗ