テレビがつまらなくなった理由って? (お茶の間編)
一週間ほど前になるが、「テレビがなぜつまらなくなったのか?」
という記事を書いた。テレビ番組の制作会社で働く現場のディレクターに貴重な話をいただいたのだが、実はあのとき、もう一人意見を伺った人が居た。テレビ批評家・コラムニストの今井舞さんです。前回がテレビの関係者の人であれば、今回はお茶の間の代表者から、テレビがつまらない、という問題点を語ってもらいました。
――テレビ、なんでつまらなくなっちゃったんでしょうか?
「一言でいえば、テレビの制作者がバカに見せるために番組を作っているからでしょう。だからCM前後に同じ映像を流したり、無意味でだめ押しのようなテロップを入れたりする羽目になるわけです」(今井舞さん)
そういえば、『進め!電波少年』でお馴染みになったテレビプロデューサーの土屋敏男さんは、ほぼ日刊イトイ新聞の糸井重里さんとの対談で、『テレビの制作者が視聴者を信じていない、バカにどう見せるか、とどこかで思っているフシがある』という意味のことを言っていた。
――番組制作サイドの人の話では、予算の問題なども言われているみたいですが?
「不景気のせいにする向きもありますが、昔は深夜番組もお金がないけど実験的な要素を盛り込んでいて、面白かったです。フジテレビの深夜番組とか。今はもう、頭の悪い人しかテレビを見ないんじゃないですかね。きっと制作者や局の人も『心からこの番組は面白い』と胸を張って言える人は居ないんじゃないでしょうか」(同)
――僕は個人的に思うのは、バラエティで言えば80年代のビートたけしとか、90年代のダウンタウンのような、報道で言えばニュースステーションの久米宏のような、(良い悪いは別にして)それまでのテレビの流れを変えるようなカリスマが最近登場していないからだとも思うんです。
「それもありますね。ドラマ業界も、キムタク(木村拓哉)の神通力がなくなって久しいですし。お笑いで言えば、今流行っている番組って一発芸を何度も同じ手法で見せるじゃないですか。で、何度も同じ芸を見させられるから、視聴者は飽きてくる。すると今度は、ウケなくなってすべっているところをクローズアップするわけです。すべり笑いですよね。これでは、新しい才能が出てこないですよね」(同)
――ではどうすれば番組はもっと面白くなるんでしょうか?
「実際に権限のあるテレビ局の偉い人は、自分の局が放送している番組を見ていないんじゃないでしょうか。だから、もっと自分の番組をちゃんと見て改善しろ! って思います」(同)
――ありがとうございました。
今井さんの意見はかゆいところに手が届く、というかとても的を射てますね。
テレビがけちょんけちょんに言われているので、最後にフォローしておくと、テレビの現状も良くないですが、それに代わるネットがすごく面白くて価値があって最高かと問われれば、ネットの世界で生きている僕からすると、これも難しいです。テレビの役割もまだ残っているんじゃないかと思うんです。
たとえば、この前中川昭一議員のG7での酩酊会見が話題になりましたが、あれこそテレビ的だし、テレビが報道する役目を担っていると思う。あれは映像にしなければ意味がない。文章で表現しなければいけない身分としては、あの映像には嫉妬する。それもYOUTUBEに流すのではなくて、民放各局が一斉にあの様子を報道するからセンセーショナルで面白いんだと僕は思います。頑張れ、テレビ。
http://news.livedoor.com/article/detail/4035783/
馬鹿が作って馬鹿が見る。
だから肝心のG7の内容は報道せず、中川会見を面白おかしくセンセーショナルに報道するような低俗マスコミしか存在しない。