かわいいけど危険?
~ 韓国人ら、アニメ「ヘタリア」の自国描写に怒り
日本のCSテレビ「キッズステーション」は1月16日、24日からの予定だったアニメ「Hetalia: Axis Powers」の放送を中止すると発表した。「ヘタリア」製作委員会は、この突然の中止は「テレビ局 側の都合によるもの」としている一方、キッズステーション側は「諸般の事情により」決定された ものだとして、詳細な説明は行なっていない。だがネット上では、この決定は「ヘタリア」の内容 に対する抗議活動に影響されたものだ、と言われている。
<訳注: 以後、ヘタリアの内容紹介 なので中略>
マンガ「ヘタリア」のアニメ化が発表されるやいなや、多くの韓国のネットユーザーが、韓国キャ ラの描写は自国を侮辱するものだとして、放送中止を強力に要求した。韓国キャラは、「米国に 弱腰で、中国を『兄貴』と呼び、反日的である」人物として描かれている。ネット上での署名活動 も行なわれた。放送中止が発表されたのは、こうした動きが日本で報じられ始めた直後だった。
自国や他国の典型的キャラクターを日常会話や小説の中などでジョークにするのは、どこの 国でもあることだ。「ヘタリア」原作者の日丸屋氏も自著の中で、各国の典型的キャラクターに ついて調べている中でエスニックジョークを扱ったウェブサイトに行き当たった、と述べている。 また日本のオタク・カルチャーには、電車やOS等の無生物をも「萌え擬人化」する伝統がある。
ではどうして、「ヘタリア」はそうした表現手法の一つだと見てもらえなかったのだろうか?
思うに、意図がいかほど軽微ないし無害なものであっても、ある国や民族をマンガやアニメの 中でキャラクター化することは、不可避的に大きなリスクを伴うものなのである。今回の「ヘタリ ア」に対する反発はたまたま韓国のネットユーザーからのものだったが、他の国から同様の 抗議が来ないという保証はどこにも無い。
この種のジョークは、私的に楽しむ限りにおいては重大な問題に発展しないかもしれない。だが、 そうしたジョークが各種の民族的・宗教的理由に基づく「正義」と衝突したときにいかなる反響を 呼び起こすかを、私たちは考えておく必要がある。
2005年にデンマークの新聞が預言者ムハンマドを風刺する漫画を掲載したのがイスラム諸国 の怒りを買い(イスラム教はムハンマドの図像を公にすることを禁じている)、大騒動になった のをご記憶だろうか。多くの人々が翌年、暴力的デモや各種事件の犠牲となった。
とはいえ筆者も、「ヘタリア」に魅力があることを否定できない。とりわけ「ちびたりあ」の可愛ら しさには抗しがたいものがあるのは事実だ。けれども世界の平和のため、こうしたキャラで楽し むのは、この極東の小さな島国に限定しておくのが良いのではないだろうか。たとえそうした態 度が「ヘタレ」呼ばわりされたとしても。
【福田淳(ふくだ・まこと) / 読売新聞アニメ・マンガ担当記者】
http://www.yomiuri.co.jp/dy/features/arts/20090123TDY13003.htm
この件の面白さは、実は韓国は出ても居ないところなんだが。
ちゃんと取材して記事を書こうよ。