小児科医グループ県内調査 高校生2割うつ傾向 女子は3割弱成人並み 多感な時期分析へ
福岡県内の高校生約1800人を対象に、福岡病院(福岡市南区)の小田嶋博医師(小児科)のグループが実施した健康調査で、2割近い生徒に「うつ」の傾向があることが分かった。うつ病は成人男性の10人に1人、女性の5人に1人がかかるともいわれ、高校生でも女子生徒の方に、うつの傾向が多くみられたという。
調査は、県内の5つの高校の協力を得て昨年9‐12月に実施。「気分が沈んで憂うつだ」「よく眠れない」など、うつ傾向をはかる20項目の設問に答える自己評価抑うつ尺度(SDS)を用いた。回答した1793人のうち、18.6%に当たる333人がうつ傾向にあると判定された。
小田嶋医師によると、うつ傾向は今回調査した女子の3割弱にみられ、男子の割合より高かった。特に高二女子に多かったという。
子どものうつ病をめぐっては、6歳ごろの発症例があるほか、2007年に北海道の小中学生を対象に行われた面接式の調査では、中学1年のうつ病とそううつ病の有病率が1割とする報告もある。
小田嶋医師は、今回の調査について「思春期という要素をどう考慮するか、検討の余地がある」と指摘。そのうえで「多感で傷つきやすい時期とはいえ、うつ傾向の高校生は結構多いなという印象を受けた。健康状態や人間関係などとの相関関係を詳しく調べて、学会で発表したい」と話している。
●子どものうつ
うつ病は大人に特有のストレス性疾患と考えられてきた。しかし、子どもの自殺との関連性が指摘されるなど、近年は児童・思春期のうつ病が注目されている。文部科学省の実態調査(2004年)では、小学生の12人に1人、中学生の4人に1人が「うつ状態」と報告された。子どものうつ病は症状、治療方法が大人と異なるが、専門医は全国に200人ほどしかおらず、教育・研究拠点も少ないのが現状だ。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/73434
こういう中途半端な報道が「なんちゃって鬱」=鬱傾向を増やしているんだと思うんだが。
鬱って病気は「急激な環境変化に耐えられず起こる脳疾患」であって、ストレスがたまって気持ちが沈みがち、ってのは本来違うんだけどもさ。
人間(というか動物全般)は、「あるべき自分」の状態を維持しようと無意識が働くように出来ているのだと言う。
恒常性維持機能と言うらしいが、体温のような物理的面でも、精神的な面でも現状維持しようと無意識が働くんだそうな。
精神的な面とは、例えばニートが「働かないと」と思っていても理由をつけて働かない。これは単に甘えていると言うだけでなく「自分=ニート」を維持しようと無意識が働いてしまうせいもあるのだと。
自分を変えるのは難しい、ということだろうか。
ともあれ、人間は誰しも「自分らしく」あるように動いてしまうものなのだが、それが何らかの要因で変わってしまう‥‥、例えば突然忙しくなるとか逆に物凄く暇になるとかして元の状態に戻れなくなると、バランスを崩して鬱になる事がある、と知人の精神科医からレクチャーを受けた事がある。
問題はここからで、どういうわけか近年本来鬱病と言い難い条件なのに、鬱病とそっくりな症状を発症する患者が増えているのだと言う。
私は「鬱っぽい何か」が増えているのはマスコミの所為だと思うんだが。