<航空幕僚長更迭>田母神空将が3日付けで定年退職
防衛省は3日、歴史認識に関し政府見解に反する論文を公表して航空幕僚長から航空幕僚監部付に更迭された田母神俊雄空将(60)を、同日付で定年退職とする人事を発表した。政府は国会審議や外交に与える影響を最小限に食い止める方針で、論文発覚からわずか3日後の異例の退職人事は早期の「幕引き」が狙いとみられる。
空幕長の定年は満62歳だが、空将としての定年は満60歳。田母神空将は更迭された時点で定年を過ぎている。このため同省は当初、自衛隊法45条に基づき11月末まで田母神空将の定年を延長。本人から辞職の意思確認や、論文について懲戒処分の対象になるかどうかを調べる方針だったが、空将が調査に応じなかったため、定年延長を打ち切る異例の形を取ったという。
定年退職のため、退職金は満額支給されるとみられる。同省は「支給額は現在精査中だ」としている。【松尾良】
◇改めて持論
田母神氏は3日夜、東京都内で記者会見し、「国家・国民のため信念にやったことで断腸の思い。日本は決して侵略国家ではない」と改めて持論を述べた。
田母神氏は現職最高幹部として論文を投稿する是非について「これほど大騒ぎになるとは思わなかった。私の自由に発言してもいいという判断は間違っていたかもしれない」と述べつつも、「(政府見解に対し)一言も反論できないようでは北朝鮮と同じ。政府見解は検証されるべきだ」と強調。「むしろこれを契機に活発な論議を願う」と述べ、国会への参考人招致に応じる考えも明らかにした。
一方、防衛相による更迭の意思決定については「日本のシビリアンコントロールの国ですから、抵抗すれば問題。政治の判断には従う」と語った。最優秀賞の賞金300万円も受けるという。
>「(政府見解に対し)一言も反論できないようでは北朝鮮と同じ。政府見解は検証されるべきだ」
この言葉は、右左思想関係無く熟考すべきだと思う。