「1000円高速」に批判続出…費用対効果ゼロ
高速代全国一律1000円構想が波紋を呼んでいる。金子一義国交相は「早い段階で実施する」と明言したが、陸運業関係者は「ただでさえ激しい週末の渋滞がますます激しくなる」と大ブーイング。「渋滞が激化するだけで費用対効果はゼロ」と警告する専門家もおり、単純に喜んでばかりもいられない。
政府・与党は追加経済対策の一環として、東京、大阪の大都市圏を除き、高速道路料金について土日祝日は原則として1000円で乗り放題にし、平日は3割引を打ち出した。1000円以下の短距離は対象外。首都高速と阪神高速も休日に一定の割引をし、東京湾アクアラインも1000円にする。
ドライバーにとって大歓迎と思いきや、運送業界からは冷ややかな声が聞こえてきた。東京都内の中規模運送会社の営業部長(58)は「いまの物流業界は『ジャストインタイム』が主流。必要な荷物を必要な分だけ、時間ピッタリに運ぶことが求められている。これ以上渋滞が激しくなっては、週末の運行に甚大な支障がでる」とみけんにしわを寄せる。
運送業界ではETC深夜割引を狙って、深夜0時前になると、各高速の東京直前のSA(サービスエリア)では大型トラックやトレーラーが大挙して行列。衝突死亡事故も発生するなど社会問題化している。
先述の営業部長も「このままでは、(運送業者のトラックは)一律料金制で増加した一般車の混雑に拍車がかかる日中を避けて、ますます深夜帯の運行に集中する。ドライバーの過重労働がさらに増して、事故の増加も避けられない。高速代よりも、燃料となる軽油税の値上げストップが先ですよ」と語気を強める。
【渋滞激化するだけ】
「渋滞学」(新潮社)の著者で東大大学院工学研究科の西成活裕准教授(航空宇宙工学)も極めて懐疑的。「そもそも週末は、普段高速に走り慣れていない一般車の比率が高くなることで、平日とまったく同じ通行量でも渋滞が発生してしまう。ただでさえ激しい現在の週末渋滞に輪をかけるのは確実」と断じる。
「料金に関係なく高速を使用せざるを得ない運送業などの需要を正確に分析しないうちに、単純に一律料金を始めてもダメ。例えば、現行700円(普通車)の首都高も1000円にならし、通行量を緩和させれば、トータルで効果はあがるかもしれないが、いまのままではCO2も増えるし、経済効果はむしろマイナス」とバッサリだ。
週末の渋滞が特に激しい東名道、中央道をかかえるNEXCO中日本(名古屋市)も「費用対効果などについては、現時点ではまったく分からない」と話しており、政府・与党の意気込みとはやや温度差があるようだ。
http://www.zakzak.co.jp/top/200810/t2008103127_all.html
この記事見て直感的に、この政策はもしかしたら「当たり」なのかも、と思った。
訳のわからん御用学者が批判してるし。
とりあえず、高速道路はトラックの為の道路じゃないから!