<給油延長法案>民主党が戦略転換検討 徹底審議で解散狙う
民主党は、インド洋での給油活動を延長する新テロ対策特別措置法改正案について、これまでの早期解散を前提とした審議協力姿勢ではなく、徹底審議で解散に追い込む戦略に転換する方向で検討し始めた。麻生太郎首相が年内の衆院選を見送る方針を固めたのを受けての措置。地域金融機関などへの公的資金の資本注入を可能にする金融機能強化法改正案についても、賛成できる条件を与党に明示し、徹底審議に持ち込む構えだ。29日に小沢一郎代表らが幹部会で正式に協議する。
同党の参院幹部は28日朝、2法案の扱いについて「月内解散の前提に立っていたのだから、戦略が変わるのは当たり前」と明言した。一方で「早期解散を求める基本線は変えない。それを実現するための戦略変更だ」と述べた。
金融機能強化法改正案について山岡賢次国対委員長は28日午前、国会内で記者団に「中小企業向けに、きちんと資金が回るようなマニュアルを示していただき、実態を伴うものなら賛成する」と条件を示した。全国5カ所程度で地方公聴会を開催し、「中小企業の生の声を聞くことを要求する」とも述べた。
ただ、給油延長法案については、福田政権時のように野党多数の参院で審議を引き延ばして、与党に衆院での再可決が可能になる60日間の経過を強いる本格的な路線への転換には慎重論が大勢だ。そちらへ一気にかじを切れば、「民主党の抵抗」を首相が解散先送りの理由にするという、同党に不本意な展開が予想されるためだ。
党幹部は28日朝、「審議の引き延ばしはしない。自民党に解散先送りの大義名分は与えない」と語った。別の幹部は「選挙どころではないという国民の空気も読まなければいけない」と、世論への配慮をにじませた。
今後は審議の成り行きや世論の動向、解散を巡る首相の発言などを慎重に見極めながら、法案への賛否などの方針を決める構えだ。
支離滅裂なのは相変らずだが、もうちょっと理論的なことが言えないかねえ