歴史は繰り返す、か
朝鮮半島では、国際的勢力図の変化が国内対立を異常なまでに増幅することが多い。大陸と地続きという地政学的理由からだが、それにしても島国の日本人にとって、大陸の影響力の大きさは想像しにくい。
近代以前は置くとしても、120年前に日本が急速に台頭し韓国の宗主国、中国と半島で対立した時、韓国の政界は親中派と親日派に分かれ外国の力を背景に権力を争った。当然、これが外国の勢力を呼び込むこととなり、日清戦争がこの半島で勃発した。日露戦争はプレーヤーが清からロシアに代わっただけの構図で、やはり同半島から始まった。そして、親日派と親ロ派に分裂した韓国は結局、日本の植民地に転落した。
第二次大戦直後に、日本を打ち破った米国が韓国に独立を与えようとした際も、半島の人々は親ソ派と親米派に分かれ激しく争った。それは当然、米ソの介入と相まって南北の自己分裂を引き起こした。
いま、米中が経済面でも軍事面でも競う時代に入った。台頭する中国は、昔の宗属国である韓国が米国の引力圏から脱し自らの側に戻るのが当然、と思い始めている。国家として明確に主張するかはともかくも、個人としては「それが中華の栄光を取り戻した証拠のひとつになる」と語る中国人が増えている。
そして今、期せずして韓国は分裂し始めた。
「また、歴史が繰り返すのではないか」。
韓国の知識人にこう問いかけると、奇妙なことに明快な返事が戻ってこない。少し前までなら「韓国の主体性を見そこなっている」、「日本人特有の植民地史観による偏見だ」などと強烈な反論があったというのに。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/suzuoki/index.html
威勢だけはいいものの本音は不安で不安でしょうがないんだろうな、と某所で遊んであげている朝鮮族を眺めている。