「平沼新党」勝負のとき:平沼赳夫<対談>関岡英之
平沼赳夫(衆議院議員)、関岡英之(ノンフィクション作家)
福田政権の対中姿勢を批判する
関岡 平沼さんは『月刊日本』5月号や5月11日に出演されたフジテレビの『報道2001』で、「解散前に『救国』新党を立ち上げる!」と宣言され、放映翌日にはそれを『産経新聞』が一面トップで伝えました。いま、日本中が平沼さんの発言に注目していますが、新党構想についてはのちほどじっくりお伺いするとして、台湾の馬英九新総統の就任式に出席され、帰国されたばかりですね。
平沼 ええ、私は日華議員懇談会という議連の会長をしていますから、超党派25名の衆参国会議員とともに行ってまいりました。海外からの来賓は国別ではアメリカ勢がいちばん多かったのですが、日本もわれわれ国会議員のほか、経済界やマスコミも含め、非常に層の厚い、充実した布陣でした。
馬英九新総統の就任演説では英語と日本語の字幕が出ましてね、日本に気を使っている感じはしましたが、演説のなかではアメリカについては触れたのに、日本についてはついに一言も言及がなかった。そこで昼食会のとき、私が日本の議員団を代表してスピーチをする機会があったので、「日本はいま国会会期中にもかかわらず、衆参両院議員が超党派で25名も来台した、これは日華議員懇談会の10%を超える大変な人数で、いかに台湾を重視しているかを示すものです。日華議員懇談会は査証免除の件でも尽力したし、ワーキングホリデー導入でも、日本の国会は『ねじれ国会』で大変だけれど、日華議員懇談会は超党派で民主党議員も来ているから、ちゃんと通して見せます」といったんです。
そして最後に馬新総統に向かって、「4年後の二期目の就任式では、あなたの演説のなかに『日本』という国名が言及されるよう、われわれも努力します」と一本釘を刺しておきました。
関岡 このところチベット問題、北京オリンピック、四川大地震と、中国情勢が注目を集めていますが、平沼さんは先の胡錦濤国家主席の来日や、福田政権の対中姿勢をどう評価されますか。
平沼 胡錦濤と歴代総理経験者との朝食会のときに、安倍晋三前総理がチベットの人権状況の改善を申し入れましたね。そのとき胡錦濤は、「内政干渉だ」などと反論しませんでした。また安倍さんは、中国に不当逮捕されたウイグル人研究者トフティ・テュニヤズさんの釈放を求めました。テュニヤズさんは東大に留学していた人で、妻子はいまも日本にいます。この問題は、中川昭一さんが会長で、私も最高顧問をしている「新・保守政策研究会」が開いたチベット、ウイグルの人権問題に関するシンポジウムで提起されましたが、安倍さんもそれを聴きに来ていた。それを安倍さんが胡錦濤に直接申し入れて、「知らなかった、調べてみます」という回答を引き出したわけです。
しかし本来、これは福田総理が首脳会談で申し入れるべきことです。安倍さんがいってくれたのはせめてもの救いだけれど、福田さんの主義主張なのか、「相手の嫌がることはいわない」ではそもそも外交にならない。チベットやウイグルの人権状況に改善の兆しが見られない以上、福田総理は北京五輪の開会式に出席すべきではないと思います。先日出演したテレビ番組でも、そう明言しました。
(長いので以下略)
http://news.goo.ne.jp/article/php/politics/php-20080609-01.html
すいません。本当に長いので、皆さんリンク先でご確認ください。