幼い児童生徒に靖国で何を教えるのか
日本政府は23日の閣議で、国公立学校が主催して靖国神社を訪問することを許容するという公式的な立場を決定した。すなわち「連合軍総司令部の決定で、児童生徒たちによる礼拝目的での宗教施設への団体訪問が禁じられた。それを基に、1949年の文部省(現・文部科学省)指針においても、児童生徒たちによる靖国神社への訪問を禁止した。しかし52年のサンフランシスコ講和条約発効で日本が主権を回復したことにより、この指針はすでに失効した」という内容の、国会での答弁書を閣議決定したのだ。文部科学省はこの決定を地方の教育委員会を通じて各学校に伝える予定だという。日本政府による今回の決定で、今後は日本の幼い児童生徒たちが靖国神社を修学旅行で訪問するなど、団体での訪問が大きく増えることが予想される。
靖国神社は日清戦争、日露戦争、満州事変、日中戦争、太平洋戦争など、日本が近現代に行った侵略戦争で戦死した246万人を「靖国の大神」として祭っている。78年からは真珠湾攻撃当時の首相だった東条英機、南京大虐殺の責任者である松井石根、当時の外国侵略政策を主導した広田弘毅など、東京裁判でA級戦犯として判決を受けた14人も祭られるようになった。そのためそれ以降は現在に至るまで、靖国神社は日本帝国主義のシンボル的存在ともなっている。小泉純一郎元首相による靖国神社参拝に対し、東アジア諸国が激怒して国際的な問題となったのもそのためだ。
日本政府が「児童や生徒たちが歴史や文化について学ぶために訪問するのは望ましいこと」とする靖国神社内にある遊就館は、日本による外国侵略を美化する歴史的な記念館となっている。館内では侵略戦争について、日本を外国の侵略から守るための戦争だったと説明しており、日本国民を戦争へと追いやった数々の行為は英雄的な行為だったと主張するドキュメンタリー映画も終日上映されている。また戦死者の血が付いたままの下着や、銃弾が貫通し穴の残った軍服、極右勢力が出版した扶桑社発行の歴史教科書なども陳列されている。このような場所を見た子供たちの頭の中には、どのような思いが植え付けられるのだろうか。
日本の外務省は今年2月からインターネット上で、「独島(日本名竹島)は日本領土」という文章を掲載し、文部科学省も最近、中学校の社会科教科書の副教材に「独島は日本領土」と記載するよう指針を下した。その上今度は内閣が、幼い子供たちに対して靖国神社の鳥居を開放したのだ。李明博(イ・ミョンバク)政権による未来志向的な韓日関係の構想が、今回も裏切られたまま終わりそうな予感を抱かざるを得ない。
http://www.chosunonline.com/article/20080526000007
そもそも韓国との間に信頼関係とか何も無いのに、裏切られたも無いと思う。