中国の軍靴の音が聞こえてくる

中国は17.6%の軍事費増長速度を維持すべきだろうか？この問いに対して9割を上回る数の中国ネットユーザーが肯定的な回答をした。

3月10日21時の時点で投票に参加した5928人のうち5713票(96%）のネットユーザーが国防を強化し、軍事費の増加速度を維持すべきとしたのである。215人（4%）は反対していたが、この話題に関する話は176ページに達した。

ネットユーザーのコメントを見ると「正しい方向」だとするネットユーザーの発言は明らかに積極的で情熱的である。

あるネットユーザーのコメント：「我が国の国土は広く、それを保護するための強大な国防がなければ、清政府の時代のように主権を失い、国が辱められることもありうる！近代史の上で起こった、あれら不平等条約はみな覚えていると思っているが私達がまさかそれを再現してしまわねばならないのか？だから私は国防に力をいれ、軍事費の増加を支持する！」

別のネットユーザーは英文でコメントを残している。「国都の城門を出て振り返れば分かるだろう。祖国はなんと強大な国防を必要としているのかと。」

ネットユーザーが軍事費の問題を様々に論じる中で西側諸国に対する非常に大きな反感を持っていることが明らかになった。ある者は「西側諸国が見たいのは、刀と長矛を持って戦う人民解放軍の姿だ！」と皮肉を言った。

アメリカが中国の軍事費増加に対して”懸念している”ことについて「アメリカは世界最大の軍事費支出の国であり、いかなる国家の安全への脅威も受けずに毎年数千億ドルの軍事費を消費している。彼らはこれについて何故自己批判しないのか」とのコメントもあった。

それ以外にも、祖国統一の問題もネットユーザーが関心を持っている焦点のひとつだ。多数のネットユーザーは現在の台湾海峡の情勢は中国の強大な国防のための重要な要素の一つだと見ている。

あるネットユーザーは「アメリカが台湾周辺に巨大な軍事力を配置しているが、中国には強大な抑止力が無く、いつ台湾を失ってしまうのか分かったものじゃない！」

しかし「まだ国家の統一を見ず、世界４番目の経済強国にもなっていない状態で軍事費を増やすのは行き過ぎではないのか？」という書き込みもあった。軍事費増加を”正しい”とする側の観点からすると”反対”意見のネットユーザーの書き込みは”意気軒昂”といった様には見えない。彼らは主に”旧ソ連の戒め”と”中国脅威論”を懸念している。

”反対”派のあるユーザーは「経済を発展させることが今の中国には一番重要な仕事であり、経済を上げ科学技術を発展させる。その上で軍事は持続的かつ大幅に発展させることが出来る。ただ軍事だけを発展させ経済を軽視するのは旧ソ連が失敗している。

適度な軍事費の増加を維持することで、中国への謂われない推測に対する国際的な摩擦を減らせれば私達にとっても有利であり、平和な環境下で経済を発展させ平和的な飛躍にとって利益がある。」と書き込んでいる。

中国社会科学院国際問題専門の周方銀は、今度の意識調査は国防予算の発表を、西側メディアははばかり無く中国脅威の風潮を背景に報道しており、このネットでの”衝突”はネットユーザーの投票への情熱を奮い立たせ、型にはまった調査より中国の民意をネット上に反映したものだと語っている。

（中略）

周方銀は最後に中国の高成長する軍事費の根本的な原因は、現実的な需要としてなくてはならないものだと言う。中国の軍事費は、イギリスや日本と大差ないがでは彼らの国土面積はどれだけというのか。彼らが直面している安全保障上の問題がどれほどあるのか？

西側諸国が中国の軍事費を問題として派手に宣伝する根本的な原因は中国を信用してしていないということではないか、と語った。
http://news.hsw.cn/2008-03/11/content_6855426.htm

軍費拡大で自滅してくれれば一番ありがたいんだが