中国から夜逃げする韓国企業
最近、中国の山東省煙台市で3000人以上の現地職員を雇用していた韓国企業が、役員十数人もろとも「夜逃げ」したという。中国に進出していた韓国企業が経営悪化により、遅延していた給料の支払いや借金の返済を行わないまま勝手に撤退した例はこれまでにもあったが、今回の規模は群を抜いている。輸出事業の採算性が低下したため、事業を清算しようとしたところ、中国現地の債権者らから身体的な危害を加えられる恐れがあったため、逃亡したものだという。
最近、中国に進出していた韓国企業が逃げるように撤退する例が後を絶たない。青島市だけに限っても、適切な手続きなしに撤退した韓国企業の数は、2004年に18件だったのが、2007年には1月からの9カ月だけで43件を記録している。公式には把握されていない零細企業の例を含めれば、実際の件数はもっと多いはずだ。
こうしたことが起きる最大の原因は、中国における事業清算手続きが非常に厳格に定められていることにある。企業を誘致する際には、あの手この手でその気にさせる中国政府だが、事業をやめようとすると、まったく異なる姿勢に転ずる。税務・社会保険・土地管理・登記などに関する機関をかけずり回り、いちいち許可を得なければならず、それまでに控除されてきた所得税や土地使用料をすべて支払わなければならない義務まで生じる。さらに手続きにかかる期間も6カ月から2年に及ぶ。体力のない中小企業の立場では、もう逃げ出すよりほかに方法がないという気になってもおかしくないという。
問題はこうした企業の問題が、韓中間の通商摩擦にまで拡大する可能性があることだ。そうなれば現地の韓国企業に対する中国政府の監視や監督が厳しくなるだけでなく、銀行が融資の返済期限を前倒しし始めるといった悪影響も予想される。
韓国企業のイメージが低下するとともに、韓国の中小企業関係者が中国の労働者や債権者に監禁・暴行されるといった事件まで発生している。今後は、中国の法制度を十分検討することなく、安価な労働力だけに惹かれて安易に進出するようなことはあってはならない。韓国政府も中国政府との交渉を通じ、事業清算手続きの簡素化などの打開策を講じるべきだ。
http://www.chosunonline.com/article/20080117000051
中国じゃ工場のっとりなんて珍しくも無いので。
撤退しようとしたら、やくざまがいの連中が押しかけてきたとか時々聞くなあ。
今ではその辺の手続きを代行する会社もあるんだとか。