都合が悪い統計は隠す韓国政府
「よその省庁から文句をつけられ、あまりにもうっとうしいので、今年は配布しないことにしました」(統計庁職員A氏)
統計庁が毎年8月末に発表してきた統計書『統計で見る世界の中の韓国』が、今年は一体いつ発表されるのか、と記者が尋ねたところ、こんな答えが返ってきた。昨年8月に発表されたこの統計書では、韓国の経済規模がブラジルに抜かれたことが判明し、メディアに大きく取り上げられた。
この統計書は、統計庁が主な国際機関の統計データをまとめ、国内総生産(GDP)などの経済指標ごとに世界ランキングを掲載している。同庁は 2000年以来、毎年この統計書をメディアに配布し、「世界の中で変化し続ける韓国の姿をより易しく理解できるようにした」とアピールしてきた。
ところが今年は何の説明もなく、統計書を発表しなかった。ただ原文を同庁のホームページ上に掲載するに留まった。そこで記者がその内容を分析したところ、韓国のGDPはロシアに抜かれ、世界13位に後退したことが分かった。
同庁がこうした内容の統計書を発表したならば、メディアがまた大きく取り上げることは明らかだ。同庁のある幹部は「昨年もよその省庁がランキングの正確さを問題視したが、今年も統計書を発表すれば修羅場になるだろう」と話した。だが、他の省庁の抗議が正しいとすれば、統計庁はこの6年間、正確さに欠ける資料を配布してきたことになるため、これもまた大問題になる。
しかし、韓国政府が統計書の解釈をめぐり都合が悪いことを隠すような態度を取るのは、今に始まったことではない。05年に世界経済フォーラム(WEF)が国家の経済力ランキングを発表した際、韓国政府は「改革に向けた努力の賜物だ」と喧伝したが、昨年その順位が下がったことが分かるや、国政ブリーフィング(広報サイト)で「国家の経済力評価は指標がバラバラで客観性に欠ける」と批判した。
統計は厳密なものであり、ありのままに公開すべきだ。「政府にとって不利だ」「他の省庁がうるさい」などといった理由で包み隠してはならない。
http://www.chosunonline.com/article/20070918000054
そういや朝日の世論調査とか、都合の悪い結果が出るとその部分だけ公表していないと聞いたことがある。