核脅威に震えながら生きて行く運命
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は大韓民国をどこへ引っ張っていこうとしているのか。盧大統領が、北朝鮮の核兵器と平和協定について、危険な認識を露骨に示した。
同大統領は「北核、北核と声を高めるのは政略的」とし「北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で解決されつつあるのに、北朝鮮・金正日(キム・ジョンイル)国防委員長に会って『北核』に触れるように、というのは『なるべく戦え』ということだ」と述べた。また「平和協定は提案する考えがあるかというレベルではなく、今回の首脳会談の主要議題だと考えている」とした。
大韓民国大統領の発言なのか、疑念が抱かれるほど衝撃的だ。盧大統領は先週、ブッシュ米大統領と重要な約束をした。北朝鮮が検証できる非核化措置を履行すれば、韓国戦争(1950~53年)を終結させる平和協定に北朝鮮と共同署名する、という意思を金委員長に伝えることを約束したのだ。韓米の連携が順調に進む有意義な合意だった。
ところが、わずか数日後に「いつそんな合意をしたのか」といった具合の出方をするから、呆れたものだ。北朝鮮核施設の無能力化の年内履行で合意したことなど、北核問題の解決に進展があることはある。しかし、目的地まではまだまだ遠いのも事実だ。「検証可能な非核化」の決め手となる「北朝鮮にある既存の核兵器の除去」が、いつ履行されるかは不透明だ。
それなのに、北核問題が完全に解決されたかのように思わせるのは、国民を欺まんする無責任な態度だ。北朝鮮の核保有が、韓国の安全保障にどれだけ大きな打撃を与えているのかは誰もが知っていることだ。中国の著名な韓半島専門家、張レン瑰・中国共産党中央党校教授は「核を持った北朝鮮が、戦争寸前の戦術でもって韓国政治に介入するだろう」と警告した。ぞっとする話だ。
それなのに、この国の安保の責任を負っている大統領が「北核の何が問題か」といった態度を示すから、国民はあきれ返るのだ。盧大統領の同発言により、現政権がなぜ北朝鮮との首脳会談をあれほど望んでいたのかが、はっきりと分かった。北核問題は適当に済ませた後、「終戦宣言」や「平和協定」を掲げて、まるで韓半島に平和がやってきたようなイベントを演出しようということだ。
とうてい容認できない「反民族的かつ反大韓民国」の行為である。北朝鮮が核を保有しているのに、いかにして「平和」が訪れることができるのか。こうした状況での平和宣言は、実効性が全くない紙切れにすぎないものだ。それでも、これに執着する理由は何か。大統領選を揺るがす素材にするつもりなのか。
いまにでも妄想から抜け出さなければならない。民族の存亡がかかっている北朝鮮の核問題に背を向けることこそ政略的思考である。何よりも憲法と領土を傷付けられる特権を持つ人は、韓国に一人もいないということを肝に銘じるように。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=91106&servcode=100§code=110
>盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は大韓民国をどこへ引っ張っていこうとしているのか。
お花畑。