中国製自動車、輸出増も評価低迷 安値武器…「鉄くずのよう」
【北京=矢板明夫】中国の民族系自動車メーカーが世界展開を加速させている。国営新華社通信によると、今年上半期は24万台余りを輸出し、昨年同期と比べて70%以上の伸びを見せた。今年は通年で50万台に達する見通しだ。この数字は自動車輸出大国の日本と比べると、10分の1程度に過ぎないが、中国製自動車は安価を武器に、ロシアなど新興市場で急速に存在感を増している。
中国製自動車が本格的に海外進出を始めたのは2004年以後。欧米や日本のメーカーが中国での生産・販売網を強化、中国国内市場が過当競争になったことが背景にあった。民族系自動車メーカーは海外で新市場を開拓、活路を見いだそうとした。
欧米や日本製の自動車と比べ、平均約3割以上安い値段で、ロシアや東欧、中東、アフリカ、南米などに進出し、所得のあまり高くない層をターゲットに販売し始めた。中国製自動車はこうした地域で急速に伸び、例えば奇瑞汽車(安徽省)はロシアで今年1月から3月までに、昨年同期の実に11倍となる約7000台を販売した。
生産拠点の海外移転にも積極的で、力帆汽車(重慶市)はベトナムですでに工場を稼働させており、今年になってから、さらに複数のメーカーがロシア、インドネシア、ウルグアイなどでの工場建設計画を発表した。
中国政府はこうした民族系自動車メーカーの海外進出に協力的な姿勢を見せている。「走出去」(海外に打って出よう)を合言葉に、政策面などでバックアップしている。
しかし、中国製自動車は価格以外は、海外の消費者からあまりよい評判を得ていないようだ。ドイツのある団体が今年6月に行った衝突安全性テストで、華晨汽車(遼寧省)の自動車が、もっとも低いランクの評価を受け、「鉄くずのようだ」と酷評された。他の中国製自動車も以前、同じような評価を受けたことがあり、欧州の一部の自動車関連団体が中国車の販売禁止を呼びかける動きも出てきた。
このほか、専売店、修理店の数が少なく、故障したときに部品の調達が難しいなど「売るだけでアフターケアができていない」などの苦情も寄せられている。
江鈴汽車(江西省)の王錫高会長は産経新聞の取材に対し、「中国製の自動車の品質は日本などと比べてまだまだ大きな差がある。競争を通じて高めていくしかない」と語った。
http://www.sankei.co.jp/kokusai/china/070806/chn070806000.htm
>中国製の自動車の品質は日本などと比べてまだまだ大きな差がある。競争を通じて高めていくしかない
またパクリあるか?