社会保険庁を潰さねばならない理由を「罰を与える為」だと勘違いしている人がいるようなので、一度はまとめに入った年金制度改革の話をもう少し、書きたいと思います。
これまでのエントリー
・年金問題~名寄せとは?
・[浮いた年金問題]三億のうち5000万件浮いているのは自民党の所為じゃないだろ
・社会保険庁「名寄せ作業、指示が無いから何もしてません」
・民主党の年金改革案は穴だらけ!
・年金の制度―自民案でいくか民主案で行くか
・年金制度改革―で、どうするの。
・年金制度改革―結局どこかで我慢しかない。
・年金制度改革―年金制度を止めたらどうなるの?
年金制度改革―とりあえずここでまとめ。
初めてさんは上のエントリーに目を通してね。
実の所、今度の「浮いた年金問題」が出る前にも社会保険庁では大きな不祥事があり、このまま任せておいて大丈夫なのかという議論はありました。
で、やっぱりと言うか、三億件のうち5千万件、つまり1/6もの記録でミスを犯すという大醜態。
一連のエントリーで書きましたが、年金改革では未納率を下げねばなりません。
未納率を下げるためには、国民の信頼を回復する必要があります。
しかし、現実には信頼の地に落ち果てた社会保険庁が保険者(保険料を徴収したり、保険給付を行ったりする運営主体)です。
社会保険庁が保険者であり続けるかぎり、国民は安心して年金を預けられない。
安心して年金を預けられるようにするためには、社会保険庁は解体するしかありません。
年金問題は政治の所為とか、社会保険庁の所為とかそういう次元の話ではなく
社会保険庁が信用出来ないから、解体するしかない。
すでに年金の一元化が決定されていますが、これも実はかなり危険な話で、全国民の年金の管理を社会保険庁が一手に引き受ける事を意味します。
もちろん年金一元化は、年金制度をスマートにする、または公平な年金にするために必要な事です。
しかし、それを一手に管理するのが社会保険庁で本当に大丈夫なのか、と。
そういった国民の不安を解消する為には、もはや社会保険庁の解体しか手は無い。
今から社会保険庁が国民の信頼を回復する事が出来るのか。
そもそも信頼回復する気があるのか。
社会保険庁が生き残るのに必要なのは、「責任は政府の所為!」とかいって騒ぐ事ではなく、なんとかして国民の信頼を取り戻す事なのですが、本人達そこの所わかってなさげ。
これに関しては年金改革するのが民主党でも同じ事で、このまま社会保険庁を保険者にはして置けないのが現実。
でも、民主の場合は支持団体だから、どこまで解体に踏み切れるのかが疑問です。