hanaさんに
毒吐き@てっくさんのところで、年金問題を取り上げていると教えて貰ったので、見にいきました。
なんだか大騒ぎ(w
これはひどい】民主党マニフェスト-年収600万以上の人はどうするの?
【電凸】民主年金マニフェスト
民主年金マニフェスト-コメントに変えて
【年金】民主党への電凸【マニフェスト】その1
【年金】安倍VS小沢
で、これは何の騒ぎかというと、
民主党の年金改革案だと
年収600万円までは基礎年金が全額もらえるが、
それ以上は徐々に減らされて
年収1200万円以上になると基礎年金がもらえなくなる。
うん。それで間違いないのですが、てっくさんは民主党案の基本理念をすっ飛ばしていらっしゃる。
民主党案の根本的な問題はそこでは無い!!
実は今日明日あたりにはエントリーしようと思っていたのですが、てっくさんのエントリーを補足する意味でも、民主党の年金改革案を解説します。
これ、かなり重要なのでしっかり理解してください。
(※以下は、平成17年に行われた渡辺 俊介氏(社会保障審議会年金部会委員)の公演の資料を元にエントリーします。)
民主党が主張する年金改革案は、
スウェーデン方式を基本にしています。
これは
報酬(所得)比例年金。
具体的にどんな方式かというと、
官民問わず、サラリーマンも自営業者も関係なく基礎年金を無くす
え!???
そうなんです。
民主案の基礎は、そもそも
基礎年金を無くす案なんです。
じゃあ、てっくさんのエントリーは何なんだって話…に行く前に、もう少しだけ「報酬(所得)比例年金」の解説を。
民主案では全国民(20歳~60歳)は、所得に応じた保険料を払うことになります。
そして、払った保険料に見合った年金がもらえる事になります。
全員所得比例年金です。
しかし、所得に応じて保険料を払うとなると、無職または低所得者は困ります。
そこでスウェーデンでは、税金で最低保証年金を支給しているのです。
そう。ここがてっくさんが問題にしている話。
民主党はこの最低保証年金(基礎年金)に消費税「も」使うと言っています。(13兆円分は別の財源から賄い残りを消費税らしい)
現在5%の消費税のうち1%は地方税なわけで、そこの所を計算に入れているのか謎なのですが、それはおいて置いても消費税を財源にという事は、年金未加入者も子供もお年よりも年金保険料を払うという事になるんだけど???と小一時間問い詰めたい。
ともあれ、「
年収600万円までは基礎年金が全額もらえるが、
それ以上は徐々に減らされて
年収1200万円以上になると基礎年金がもらえなくなる」のは、そもそも民主党案の基礎年金は最低保証年金で、低所得者の為の救済処置だからなのです。
ここまでで既にこんな制度で納得できるか!と言う話になっていますが、この案の問題点は実はここからが本題。
この案の良い所は、
・皆同じ年金に入るのだから公平。
・転職しても同じ年金で対応できる。
基礎年金分は税金で、しかも既存の税収を年金に使い増税はしない。
・(そんな事本当に出来るのかという突っ込みは置いておいて)既存の税収を流用するのだから、実質基礎年金分の負担が無くなる(はず)。
逆に短所は
・自営業者も所得に応じて保険料を払うが、正確な所得把握が出来るのか?
・出来たとして確実に保険料を徴収出来るのか?
実は一番の問題点で、なかなか民主が発表しないのが所得費比例部分の保険料率は何%のなのか?という事。
これはてっくさんで紹介された電凸の方が似たような事を質問しています。
基礎年金の7万円弱に相当する、二階建て部分、つまり、所得費比例部分について、それでもって、基礎年金のカットを賄なおうとすれば、一体いくら、年収600万円に対して、多く稼げば、つまり、年金を余計にお支払いすればいいのですか?
http://tech.heteml.jp/2007/07/post_1020.html#more
渡辺氏が2年以上前に個人的に聞いたところによると、民主党はだいたい所得の15%程度の保険料率を考えていたそうです。これが手取りの15%なのか、総報酬の15%なのかは分りませんが、概ね15%程度。
月20万の所得で
保険料3万円。自営業で夫婦共働き月20万ずつの収入としたら、夫婦で
保険料6万円。
(サラリーマンは事業主負担があるので、半分。実質は払ってるんだけどね。)
現在の月1万4千円弱の保険料ですら未納者続出なのに、誰が払うかっつーの。
この突っ込みがされたのが2年前。
最低保証年金の設定する低所得が年収600万円と予想していたより高かったので、2年前に設定したよりも保険料率を引き下げたのかも知れませんが、料率10%にしたとしても月20万の所得で保険料2万円ですから。
料率5%の所得で保険料1万円。
料率が低くなれば当然それだけ貰える年金額が減っていきます。
さて、では計算タイム。
年収600万円を超すと徐々に基礎年金が減らされます。
年収600万円の自営業者の場合
保険料率を15%とすると、年間年金保険料90万。月7万5千円。
保険料率を10%とすると、年間年金保険料60万。月5万円。
保険料率を5%とすると、年間年金保険料30万。月2万5千円。
基礎年金が無くなる年収1200万円の自営業者の場合
保険料率を15%とすると、年間年金保険料180万。月15万円。
保険料率を10%とすると、年間年金保険料120万。月10万円。
保険料率を5%とすると、年間年金保険料60万。月5万円。
(注:現在民主党が何%の保険料率を設定しているのかは不明)
あなたはこの保険料を払えますか?
浮いた年金問題についてもエントリーしています。
こちらも参考にどうぞ(ちなみにこっちは最近あった年金問題対策会議(正式名忘れた)とやらの参考資料をもとにエントリーしました。)
[浮いた年金問題]三億のうち5000万件浮いているのは自民党の所為じゃないだろ
年金問題~名寄せとは?