避難所格差…ボランティア、食料、扇風機
新潟県中越沖地震から5日。被災地は落ち着きを取り戻しつつある一方、避難所により配給される支援物資が偏る“格差”が生じ始めている。公共施設が集中する市中心部と郊外で隔たりが大きい。柏崎市は「格差解消に向けて努力している」というが、ニーズに追いつかないのが現状だ。
≪名物ずらり≫
「こんなにいろんな物があるのか。ここじゃ、デザートも出る」
柏崎市立比角小学校に避難中の松島健二さん(71)は約1・5キロ離れた柏崎小学校の避難所に来て目を見張った。
市中心部の柏崎小は自衛隊が常駐。毎食温かい食事が出され、風呂も開設されている。ニュースで取り上げられることが多いためか支援が集まりやすく、山形のいも煮、大阪のいか焼き、長野の野沢菜いためと、各地の名物が振る舞われる。21日昼には各地の避難所から来た人でごった返した。
格差は食事だけではない。猛暑に見舞われた19日、40台以上の扇風機が投入された柏崎小に対して、約300メートルしか離れていない市立第一中体育館は数台だけ。「不満を言える立場ではないけど、扱いが違いすぎる」と、第一中に避難中の北本篤史さん(26)は思わず口にした。
≪市郊外は…≫
市郊外の北半田から中心部の避難所の一つ、在宅介護支援センター「元気館」にきた女性(26)は恐る恐る職員に声を掛けた。「この炊き出し、もらってもいいんでしょうか」。女性のいる地域には水しか支援物資がなかったからだ。
一方で、同じく郊外の橋場町の主婦、品川久子さん(56)は「公共施設が近くにないと、炊き出しにも行けない」と両親を心配する。
市災害対策本部は「避難所の格差解消に向けて努力しているが、ボランティアの行き先まで強く指図はできない。高齢者らへの支援には最大限配慮し、要望を聞いて回りたい」としている。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/disaster/69851
よく「ボランティアの力を借りて~」なんて、それが画期的な解決策であるかのように言う人がいるけれど、無償の援助は絶対に不公平になるんだよ。
行政がボランティアの力を当てにしては絶対にだめ。