慰安婦決議案なんて毎年の事。
もはや季節の風物詩なのに、何故か今年は騒いでいます。
従軍慰安婦問題 あいまいさが禍根残す
第二次世界大戦中の従軍慰安婦問題が、あらためて国際的にクローズアップされそうな雲行きだ。 米下院外交委員会は日本政府が従軍慰安婦の責任を認め、謝罪するよう促す決議案を賛成三九、反対二の大差で可決した。現状では下院本会議でも可決される可能性が高まっている。
米下院には同様の決議案が過去四回提出されている。昨年は外交委員会での可決まで進んだが本会議採決に至らず、廃案になった。
今回は様相が違う。外交委員会の小委員会が二月に三人の元慰安婦を招いて公聴会を開いた。その後、安倍晋三首相が「当初定義されていた強制性を裏付ける証拠はなかった」と表明し、米議会に波紋を広げた。
首相は四月の訪米時にブッシュ大統領の理解を求めた。上下両院幹部にも元慰安婦への「謝罪」の意を表明した。外務省も「歴代首相が謝罪済み」と可決阻止に動いた。しかし米議会の主導権を共和党から奪った民主党は人権問題への関心が高い。米議会への根回しに成功しなかった日本政府は手の打ちようがなくなっている。
従軍慰安婦問題について一九九三年の河野洋平官房長官談話はこう述べる。「慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した」。さらに「いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」と謝罪した。
首相は、この談話を継承していくと述べてはいる。だが決議が可決されたということは、首相の「軌道修正」に対する理解が広がっていないといえないか。決議は「この問題を軽視しようとする教科書もある。談話を否定する世論もある」と日本の動向への懸念を隠さず述べている。注意したい点ではある。
もう一つ、気になるのは決議案を問題視した日本人有志が米紙に掲載した意見広告に国会議員が名を連ねていた点だ。当初見込みより人数は減ったが、首相側近とみられる人もいた。そうしたちぐはぐぶりが、米議会世論を一段と刺激したかもしれない。
決議案可決が、日本とブッシュ政権との間に直接的な悪影響をもたらすようなことはないだろう。しかし、日本に対する国際社会の信頼感に影を落としかねない、との自覚は要る。
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200706280206.html
慰安婦決議 国際世論を甘く見た付け
第二次世界大戦中の慰安婦問題をめぐり、米下院外交委員会は日本政府に公式な謝罪などを求める決議案を可決した。
本会議でも可決されれば、日本のイメージは一段と損なわれる。安倍外交の失点である。
首相が過去と真剣に向き合う姿勢を示すとともに、国際社会に通用する歴史認識を自らの言葉であらためて表明しないかぎり、日本への不信感は収まらないだろう。
決議案は、慰安婦制度を日本軍の「強制的な売春」であり、「20世紀最大の人身売買の一つ」とした上で、首相が公式声明の形で謝罪するよう求めている。下院外交委が39対2の賛成多数で可決した。
決議には法的な拘束力はないものの、下院全体でも可決となれば、軽視するわけにはいかない。例えば、最近ではイラクへの米軍増派に反対する今年2月の決議がある。米国内の空気と米議会の意向を反映しつつ、ブッシュ政権を追い詰めるてこになっている。
アジア外交にも支障が出かねない。とくに日本は北朝鮮による拉致事件を抱えている。歴史的な背景は異なるものの、こちらも人権にかかわるテーマである。人権問題で日本が国際的な信頼を失うようでは、交渉に与える影響が心配だ。
ここまでこじれた経過をたどると、安倍首相の歴史認識の甘さと国際感覚の欠如が浮かんでくる。
首相は今年3月、決議案に対して官憲が直接連れ去るような「狭義の強制性」はなかったと批判した。これが、米国だけでなくアジア諸国からも反発を受けた。
4月の訪米では一転、上下両院幹部に元慰安婦への謝罪の意を表明している。軸がぶれている、と受け取られても仕方がない対応だった。
いったんは収まったかに見えた米世論に再び火をつけたのは、日本の著名なジャーナリストらが米紙に載せた意見広告である。「慰安婦は世界中に見られた公娼(こうしょう)制度」などとする内容で、首相に近い国会議員が賛同人に名を連ねた。これに米側が反発し、決議の流れができていった。
安倍首相を含め、日本国民全体が慰安婦問題で反省していない、との印象を与えかねない状況だ。首相は人権に厳しい米国の世論から、資質を問われているとも言えるだろう。
国際世論を見誤った付けは大きい。修復するには首相自らが、過去を直視し、被害者に対する謝罪の気持ちをあらためて明確にする必要がある。河野談話を踏襲するといった決まり文句ではなく、血の通った分かりやすい言動が欠かせない。
http://www.shinmai.co.jp/news/20070628/KT070627ETI090005000022.htm
歴史認識への問い掛けだ
米下院外交委員会が、第二次大戦中の従軍慰安婦問題で日本政府に責任を認め公式に謝罪するよう求める決議案を賛成多数で可決した。
決議案は、「慰安婦制度は日本政府による強制的な売春」「日本政府は、日本軍が女性を性的奴隷にしていないとの主張の誤りをただすべきだ」などとし、元慰安婦に対する国際社会の声に配慮―するよう求めている。
政府が最大の友好国とし、同盟国と考える米国議会が突きつけた、安倍晋三首相とその周辺の“歴史認識”への異議申し立てとみていい。
法的拘束力はないが、今後の日米関係に影響を及ぼす可能性はある。その行方を注視していく必要があろう。
従軍慰安婦問題は、一九九〇年代初めに日韓の問題として出てきた。
従軍慰安婦については、沖縄戦における「集団自決(強制集団死)」とともに旧日本軍の関与や「軍命」があったとするのが通説になっている。
元慰安婦として悲惨な体験をした女性らの証言も数多くあり、その声に耳を閉ざしてはなるまい。
九三年には、当時の河野洋平官房長官が「心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対し心からおわびと反省の気持ち」を表明している。
一部で「河野談話」を否定する動きはあったが、それでも村山富一、橋本龍太郎、小泉純一郎前首相らが「談話」を引き継ぎ、謝罪してきた。
しかし、安倍首相の根底に「(旧日本軍の)強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実」とする考えがあるのは明らかだ。就任当初に「河野談話の見直し」を打ち出したのはそのためだ。
中国や韓国をはじめアジア各国から反発が相次いだため、「談話の継承」に転じたが、そのあいまいさが自らの認識や政治信条の間でずれを生じさせたのではないか。
とはいえ、「広義の強制性はある」が「狭義の強制性はない」とする論法が説得力を持ち得てないのは誰の目にも明らかであり、決議案はこの主張にも異を唱えたことになる。
政府は「米議会の問題」とし静観を装っている。だが、米議会に誤解があるのならなぜ理を尽くして説明を試みないのか。日米関係が重要なのであれば、なぜきちんと対処しようとしないのか、理解に苦しむ。
私たちには史実を真正面から受け止めることで、歴史から多くを学ぶ喜びがある。歴史の大切さはそこにこそあるはずだ。米下院の決議は、首相だけでなく私たち一人一人が歴史の事実にどう向き合おうとしているのかを厳しく問うているのだと受け止めたい。
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20070628.html
米慰安婦決議*首相は胸に手を当てて(6月28日)
安倍晋三首相には不愉快なことかもしれない。しかし、胸に手を当てて考えてもらいたい。なぜ、ことここに至ったのかを。
従軍慰安婦問題で日本政府に謝罪を求める決議案が米下院の外交委員会で可決された。本会議でも可決される可能性が高いという。
米議会が日本の謝罪にこだわるのは、慰安婦問題を重大な人権問題ととらえているからだ。しかも過去の話ではなく、今日的な問題としてである。
米国にとって人権は自由、民主主義などと並ぶ重要な価値であり、それらが侵害されれば敏感に反応する。
確かに日本は、歴代首相が元慰安婦たちにおわびの手紙を送ったり、慰安婦基金などによってある程度の償いを行ったりしている。
だが、慰安婦問題を謝罪した一九九三年の河野洋平官房長官談話は、閣議決定などの手続きを経ていない。基金による償いも国民の寄付に頼ったものだった。
日本政府としてもっと明確に責任を認め、公式に謝罪すべきだ-。そう考える米国民は少なくないのだ。
問題をさらに難しくしているのは、日本の政治家から不用意な発言が絶えないことである。
安倍首相自身、慰安婦の徴募に際して「強制性を裏付ける証拠はなかった」などと述べ、米国の批判の火に油を注いでしまった。
首相のこれまでの歴史認識をめぐる発言を考えれば、いくら「河野談話は継承する」と繰り返し、ブッシュ大統領に元慰安婦への同情やおわびを表明しても、心からの思いとは受け取られれないのは当然だろう。
先日は、日本の国会議員有志や言論人らが、慰安婦を強制的に集めた事実はなかったなどとする意見広告を米紙に載せ、反発を買った。名前を連ねたのは首相と思想的立場を同じくするような人たちだ。
決議案は、歴史から目を背けようとする安倍政権のタカ派的な政治路線へのけん制とみなければならない。
政府は「他国の議会が決めたことだから」と冷静を装い、事態の沈静化を待つ構えだ。しかし、その背景にある米国の懸念を読み誤ると、日米関係に新たなきしみが生じかねない。
米国では「日本は北朝鮮の拉致問題を責め立てるのに、同じ人権問題である慰安婦問題をなぜ直視しようとしないのか」という不信感がくすぶっていることも、首相は心すべきだ。
慰安婦問題は、日本と中国や韓国との関係をぎくしゃくさせている一因でもある。
中韓との関係改善は首相も望むところだろう。再び米国から「ダブルトーク(ごまかし)」などといわれないためにも、歴史と謙虚に向き合うことをあらためて求めたい。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/34844.html
世界規模で慰安婦晒し上げ祭りでもやるのかねえ。