<鵜飼観覧>10年ぶりの大型船建造が佳境…新たな工夫も
長良川鵜飼(うかい)を観覧する30人乗りの大型船造りが、岐阜市営の造船所で佳境を迎えている。約10年ぶりの大型観覧船造りにあたるのは船大工の七代目棟梁(とうりょう)、豊田忠道さん(72)ら。木造船として初めて、椅子のように腰掛けて観覧できるようにするなど、伝統の技の中に新たな工夫も織り込んでいる。
豊田さんと船大工3人が昨年12月から建造している船は長さ約17メートル、幅約3メートル。現在、鵜飼で使われている20人乗りの木造船よりひと回り大きい。この夏、宮内庁が各国の駐日大使夫妻らを招いて開く「御料鵜飼」でのデビューを予定している。
使用する木材は、真水に強いコウヤマキ(悠仁(ひさひと)親王殿下さまのお印)で、岐阜県東濃地方から長さ約5メートルの丸太を切り出した。1本の丸太から平板(厚さ約5センチ)8、9枚を取り、長さの違う逆L字型の3種類のクギでつなげていく。一艘(そう)に必要な平板は40~50枚、クギは1000本近くに及ぶ。
「船の美しさを決めるのは船首と船尾の反り」(豊田さん)。コンクリートの重りを船底に乗せ、ジャッキを使って反らせてからクギで留める。設計図はない。師匠の父安一さんの背中を見て体得した絶妙な勘と技術、そして経験だけが頼りだ。「設計図は頭の中に焼き付いている」。7月25日の進水式を目指し、寡黙な職人は今日も船に向かう。【佐野裕】
市営(公営)の造船所は日本で唯一ココだけだそう。
しかも木造船の造船所はかなり珍しく、数年前から一般公開されるようになったと聞いて、ちょっと興味を持っていた。
公の機関がこういう伝統技術を守るのはよい事だと思う。
↓コウヤマキ