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愛知立てこもり:重傷の巡査部長、防弾チョッキ着用せず
愛知県長久手町の立てこもり事件で、現場に駆けつけた際に銃撃され重傷を負った愛知署長久手交番の木本明史巡査部長(54)は、防弾チョッキを身に着けていなかった。県警の特殊急襲部隊「SAT」隊員は撃たれて殉職。初動捜査や支援態勢に問題はなかったか。警察庁は検証を始める。
■5時間「放置」
木本巡査部長は対刃物用の防刃衣を身に着けていた。元暴力団組員、大林久人容疑者(50)宅からの110番は複数あり、「父親が拳銃を持って暴れている」のほかに、「拳銃はおもちゃだ」というものも。木本巡査部長に「拳銃はおもちゃ」との内容が伝わり、防弾チョッキを着ずに現場に向かった可能性もある。
特に問題なのは、重傷の木本巡査部長を5時間近く救出できなかったことだ。元妻は「近づくと殺される」と叫んでいたという。「第二、第三の被害を出さないため」と県警は釈明する。
■流れ弾被弾
死亡したSAT隊員の林一歩(かずほ)警部(23)は木本巡査部長の救出活動中、捜査車両の陰で銃を構えているところを銃撃された。防弾チョッキを身に着けていたが、首の部分のわずかなすき間に命中した。
救出開始の連絡は全員に伝わっていたという。捜査幹部は「銃を構えていたため、無防備になった」というが、周囲の支援態勢は十分だったか。
警察庁幹部は「極めて不幸な偶然が重なった面はある。しかし、精鋭部隊のSAT隊員が身構えた状態で撃たれた以上、何かそこに問題は存在する」とみている。
■自力脱出
人質だった元妻が自力で脱出した後も、6時間にわたってこう着状態が続いた。容疑者1人でも突入できなかったのか。
捜査幹部は「元妻が逃げてから、容疑者はがっくり元気を無くし、興奮しなくなった」という。県警は既に殉職者を出していることもあり、「無理はしない」とのトップ判断があった。容疑者はほとんど寝ておらず、食欲もなかった。県警は、強行突入から投降させる方針に転換した。
■銃弾100発
4月に起きた長崎市長射殺事件、東京・町田の発砲立てこもり事件を受け、政府が銃器対策推進本部を開催し、銃犯罪撲滅に向けた対策を強化した直後に、また、今回の事件が起きた。
容疑者は、10年前に山口組系暴力団を破門されていた。不動産業をやっていたといわれるが、自宅に拳銃や銃弾を持ち続けていた。92年の暴力団対策法施行から15年。「暴力団1人に拳銃1丁」「国内に5万丁」ともいわれる潜む銃に、警察が翻弄(ほんろう)されている。
元警察庁警備局長、瀬川勝久さんの話 警察は早く動きたかったろうが、人質もいるし、倒れた警察官は無防備だからまた撃たれる危険もあった。夜の救出はギリギリの判断だったのではないか。容疑者を無事に逮捕し、裁判にかけるのが第一目標だ。今後、類似事案が起きたときにどう対応するかだ。
元内閣安全保障室長、佐々淳行さんの話 最初の通報で駆け付けた巡査部長が撃たれた後の対応は納得できないことばかりだ。約5時間も巡査部長を救助せずにいたことは信じられない。警察官の人命は尊重されないのか。さらに、SAT隊員が撃たれた際も、どうして反撃や突入をしなかったのか。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070519k0000m040159000c.html
警察官は撃たれればいいと言っていたのは誰だっけ。
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