<講談社>「プリンセス・マサコ」日本版 出版中止を決定
講談社は16日、オーストラリア人ジャーナリストが皇太子ご一家や皇室について執筆した「プリンセス・マサコ」日本語版の出版中止を決めた。同書については、外務省と宮内庁が「事実と異なる」などとして原書を出した豪州の出版社と著者に抗議。この問題を巡る著者の発言から、講談社は著者と信頼関係が築けないため出版中止を決めたとしている。
豪州紙の元東京特派員、ベン・ヒルズ氏が執筆。原書は豪州と米国で昨年出版された。講談社は、著者の了解を得て原書の事実誤認部分を修正、3月中旬に出版する予定だった。
講談社によると、ベン氏は外務省などの抗議を受けた後、日本のメディアの取材に「原書の誤りについて謝罪の必要はない」などと発言したという。同社の矢吹俊吉・学芸局長は「著者の姿勢には問題があり、出版後に起こりうるさまざまな問題に、著者と共同で責任を負うことが出来ない」と話している。
ベン・ヒルズさんは16日、毎日新聞の電話取材に対し「出版中止は非常に残念。講談社は宮内庁、外務省など官僚組織の圧力に屈したと確信している」と語った。【佐藤由紀、岸桂子】
「雅子皇太子妃は皇室に閉じこめられた捕虜」
雅子皇太子妃(43)を「皇室に閉じこめられた捕虜」と描写したオーストラリアの本に対し、日本政府が強く抗議し、波紋が広がっている。
日本政府は今月13日、オーストラリア出身の作家ベン・ヒルズ氏に公式書簡を送り、昨年11月にオーストラリアで出版された『プリンセス・マサコ‐菊の玉座の捕虜(Princess Masako, Prisoner of the Chrysanthemum Throne)』の内容が、皇室や雅子妃を侮辱しているとし、謝罪と訂正を要求した。しかし、著者のヒルズ氏は日本政府の謝罪要求に対し、「謝罪すべき理由は何もない」と述べ、要求を拒否する姿勢を表明した、と共同通信が14日報じた。
この『プリンセス・マサコ』では、皇太子と結婚した雅子妃を「激しいストレスによる精神疾患に苦しめられた捕虜」と描写し、皇太子と雅子妃の間に生まれた一人娘の愛子内親王についても、「男ではない」という理由により皇室で冷遇されている、と記している。また、愛子内親王は体外受精を通じて妊娠したと暴露する内容も含まれている。
なお、ヒルズ氏はこの本の執筆のため、雅子妃の友人や皇室事情に精通する人物60人余りに直接インタビューした、とBBC放送は伝えている。また、ヒルズ氏はこの本を「東洋版チャールズ皇太子・ダイアナ妃物語」と紹介したこともある。
日本政府の謝罪要求に対し、著者のヒルズ氏は「わたしの本には事実だけが書かれている。謝罪しなければならないのは雅子妃をいじめた宮内庁だ。わたしの本は、雅子妃を深刻な適応障害の状態にした宮内庁を非難するものであり、日本政府が国民から非難を浴びることを恐れているのは明らかだ」と激しく反論した。
なお、この本の日本語版は、3月に講談社から出版される予定
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/02/16/20070216000039.html
出版したら、批判されるのは間違いなく作者だと思いますが。