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テレ朝vs外務省ガチンコバトル…公式HPに抗議文
テレビ朝日の番組「ドスペ!」で特集した日本の外交官の生活ぶりをめぐって、外務省が「事実無根だ!」と猛烈に抗議している。外務省は公式ホームページ(HP)に抗議文を掲載。麻生太郎外相も24日の参院外交防衛委員会で「捏造(ねつぞう)ですかといいたくなる内容だ」と語気を荒らげた。一方のテレ朝は同日、夕刊フジの取材に「話し合いをさせていただいている最中。外務省からの指摘事項については調査中」(広報部)と回答するにとどまった。
問題の番組は今月14日夜に放映された「ドスペ!国民は怒っているぞ!血税バラまき真相スペシャル3」で、「夢の超ゼイタク生活、中堅外交官の華麗なる厚遇ライフ」として外交官の生活ぶりを取り上げた。
「某国書記官の一日」と称したドラマに沿って、現地スタッフに頼りきった外交官の仕事ぶりや、海外視察の国会議員への“ツアコン(現地案内人)”ぶりなどを描写。いかに外交官が税金を無駄に使っているかに焦点をあてた番組構成になっていた。
この中で外務省が「明らかに事実無根」と問題視しているのが、カンボジアで「実際に(日本の外交官が)住んでいた物件」として紹介される豪邸。敷地面積833平方メートルに立つ3階建ての邸宅は1階のエントランスロビーが総大理石フロア、プール付きなどと、豪華ぶりがクローズアップされている。家賃についての説明はなかったが、現地の不動産業者が「30代後半の男性外交官が1人で住んでいた」と証言していた。
だが、この物件について外務省が調査したところ、「(日本の)外交官が借りたことは1度もない」(麻生外相)というのだ。
このほか、「3年間の勤務で4500万円たまる」とのテレ朝側の指摘についても「明らかに事実に反する」としている。
番組は「某国大使館勤務一等書記官の場合」として、支給額を基本給、在勤基本手当などさまざまな手当をあわせて月額177万円と算出。これに期末・勤勉手当を加えた年間支給額を2279万円とし、実際の生活費を差し引いて計算すれば3年間で4500万円ためられると解説。ナレーションで「あくまでも試算ですが、これが事実ならそれはすべて税金」と結んでいるのだ。
これに対して、怒ったのが外務省。すでに、HPにも外務省側の見解をアップし、「番組側に対しては然(しか)るべき抗議を行いました」と反論。
麻生外相も国会で「在勤手当ては平成11年以降、平均で3割、大使レベルで4割の削減を受けており、子どもを赴任地に連れていけない、夫婦でいけないということが続いた」などと反論した。
果たして、真相はどうなのか。ある自民党秘書は「確かに意図的な番組内容かもしれないが、外交官のあり方については費用対効果が見えにくい分、番組が指摘したすべての部分が完全におかしいともいえない」と指摘。その上で、「ただ、借りてもないところの映像を使っているのなら、それは捏造(ねつぞう)で問題だ」と話す。
こうした中、今回の番組でとばっちりを受けたのがテレ朝の外務省担当記者。麻生外相や谷内正太郎事務次官などへの取材からは締め出されているというのだ。
外務省側は引き続きテレ朝に謝罪を求めていく考え。バトルはしばらく尾を引きそうだ。
http://www.zakzak.co.jp/gei/2006_10/g2006102505.html
↓外務省の反論
TV朝日放映番組
「ドスペ(小倉智昭の国民は怒っているぞ!3
年金が消えていた!真相スペシャル)」について(番組内容の事実誤認)
平成18年10月
10月14日(土曜日)に放映されたTV朝日の番組「ドスペ(小倉智昭の国民は怒っているぞ!3 年金が消えていた!真相スペシャル)」において、「夢の超ゼイタク生活」、「中堅外交官の華麗なる厚遇ライフ」等の表現により外交官の生活について報道されていますが、事実関係および、外務省の考えは以下のとおりです。
TV朝日の当該番組における外交官(大使館職員)に関する描写は著しい事実誤認に基づいており、大使館職員の役割について視聴者に誤解を与えるおそれがあると考えます。事実に反する具体的な番組内容及び実態は以下のとおりです。なお、番組側に対しては然るべき抗議を行いました。
1. 外交官は、高額の在勤手当のおかげで、「3年間の勤務で4500万円もの貯金」が貯まるとの指摘がなされましたが、これは明らかに事実と反するものです。
在勤手当は、海外勤務で追加的にかかる必要経費に充当するために、法律(名称位置給与法)に基づいて、予算の範囲内で、適正な額が支給されるものです。 3年間の勤務で4500万円の貯蓄が貯まることはあり得ません。住居手当は実費支給であり、他の手当も必要経費に充当されるものです。また、在勤基本手当は、平成11年以降、平均で3割、大使レベルで4割の削減を受けており、外交活動に支障が出ているのが現状です。
2. 外交官の仕事について、「某国書記官の一日」と称するドラマの中で、現地職員任せの情報収集、現地ツアコンもどきの便宜供与、日本人中心の人的交流しか行っていないような紹介がなされましたが、これは明らかに事実に反するものです。
外交官は、それぞれの任地において、役割に応じ、外交交渉、情報収集、邦人保護、経済協力、日本企業支援などの業務に懸命に取り組んでおり、外交官の6割は、開発途上国の厳しい勤務環境の中で奮闘しています(別添参照(PDF)PDF)。
3. 在外職員の住居は、(1)治安上安全で、(2)人を招く等外交活動の拠点となる、(3)緊急時に事務所に駆けつけられる、ということが求められる。このため、住居手当は、各任地の住宅事情、家賃水準に加え、主要国外交官の住居の家賃水準等を勘案して、限度額を定めています。
4. また、平成18年度新入省員入省式における金田外務副大臣(当時)の発言の中で「皆さんの中には、ワイングラスを片手にパーティーに出ることが外務省の仕事だと思っている方が中にはいるかも知れません」という部分だけを引用していますが、金田副大臣の実際の発言は下記のとおりです。このような恣意的な引用は不適切です。
(注:金田副大臣発言該当部分)
「皆さんの中には、ワイングラスを片手にパーティーに出ることが外務省の仕事だと思っている人が中にはいるかもしれません。しかし、実際には、時に地べたをはいつくばって情報を集め、関係者を説得するといった、地道な努力の上に外交は成り立っているということを、この際一言申し上げておきます。」
5. 外務省在外公館の対応については、総務省のアンケート調査では、領事窓口職員の対応が丁寧であったとの回答が9割弱を占めています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kenkai/0610.html
こういう反論はきちんとやっておくべきですね。
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