大洋海軍を夢見る大韓民国海軍。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の自主国防意思と同調して、海軍はイージス級のKDX-Ⅲ(7,650t/以下韓国型イージス艦)3隻を建造している。
2008年から戦力化される韓国型イージス艦は、1隻当たりの建造費用だけも1兆ウォンに達する巨大な規模である。海軍は長期的に6隻まで保有する考えを持っている。
だが問題は、このような巨額の費用が掛かった韓国型イージス艦が、いざ独島を管轄する第1艦隊(東海/トンヘ)に停泊出来ないという点である。
海軍本部が最近、ハンナラ党の宋永仙(ソン・ヨンソン)議員に提出した資料によると、韓国型イージス艦と同じ規模の大型艦が停泊する為には、埠頭の平均水深が10.5m無いといけない事が分かった。
だが第1艦隊司令部のある東海港は平均水深が僅か9.4m、第2艦隊司令部が使用している平沢(ピョンテク)港も平均水深が9.2mに過ぎなかった。はっきり言って船舶は停泊出来ないと言う事である。第3艦隊のある鎭海(ジンヘ)や釜山(プサン)港は、平均水深が15m以上あるので韓国型イージス艦を停泊する事が出来る。
海軍は韓国型イージス艦が第1、第2艦隊港に停泊出来ないという点は認める。ただ韓国型イージス艦が東海港と平沢港に停泊出来ないからと言って、問題であるという点には納得出来ないと主張している。韓国型イージス艦の導入目的が機動艦船団を作る為であり、主な任務はマラッカ海峡から済州(チェジュ)付近までの、南方海上交通水路を保護する事だという説明である。
海軍関係者は、「第1・第2艦隊の場合、対北防衛の為の沿岸防御が主体」としながら、「韓国型イージス艦は、対北防衛よりも交通水路の保護が更に重要な任務だ」と語った。
実際に海軍は、韓国型イージス艦の母港を済州に想定している事が分かった。この為、南済州郡(ナムチェジュグン)安徳面(アンドクミョン)の和順(ホァスン)港や、ウィミ港を基地として建設する為に意見書の過程を経ている。
だが、このような海軍の主張に対し、一部の軍事専門家は疑問視する。最初に海軍が韓国型イージス艦の導入を決める際に話していた点と違うと言うのである。
導入決定当時に海軍は、韓国型イージス艦の導入目的として韓国型ミサイル防衛網(MD)の構築を念頭していた。イージス探索を通じた艦上迎撃を考慮しての事である。これは北朝鮮のミサイル挑発などに対し、韓国型イージス艦が西海(ソヘ)や東海(トンヘ)上でリアルタイムで監視しながら制するという構想である。
また、日本が独島問題を巡る挑発を続けた場合、これを明確に牽制するのも韓国型イージス艦である。だが、作戦活動期間は無制限では無く、整備や補給品の供給などは近くの港で行うしかない。
従って母港である済州や鎭海ではなく、平沢や東海港への帰還が不可避である。海軍関係者は、「第1、第2艦隊に停泊出来ないという事であり、最初から入港出来ないという事は無い」としながら、「韓国型イージス艦の場合、停泊する目的は武器や燃料の再補給だが、これは外港に停泊しながらいくらでも可能だ」と語った。
しかし軍事専門家は、「毎回状況が発生する度に、済州に居る韓国型イージス艦を東海や西海に行かせる場合、状況対処が遅くなる」とし、「イージスは機動防衛用で、他の艦は沿岸防御用
という発想自体が問題外だ」と指摘した。
彼は、「海軍が、韓国型イージス艦3隻の全てを機動船団に配置しようと思っていない事は分かっている」とし、「まず1隻は東海艦隊、2隻は機動船団に配置する事が望ましい程、東海港の整備が必要である」と語った。
韓国型イージス艦が東海港で整備や補修をするだけで、対北抑止力を充分に発揮する事が出来ると説明した。特に、最近では東海海岸にアメリカだけでなく、ロシア、中国、日本などの潜水艦が続けて出現するなど、周辺国に対する牽制も効率的に出来ると言うのである。
海軍も東海港に韓国型イージス艦を停泊出来ればいいという立場である。だがその為に多額の費用が掛かり、東海港を浚渫しなければならない問題がある為に負担となる。
海軍の関係者は、「東海港は使用して50年近くになる古い港で、規模もあまり大きくない」とし、「予算が承知されれば、我々も東海港に韓国型イージス艦を停泊するように要請するが、
それが通じるだろうか」と語った。
政府高官の関係者は、「韓国型イージス艦が東海港に停泊するかしないかは、全面的に軍が判断する問題だ」としながら、「既に韓国型イージス艦が完成する前に、東海港に停泊出来ない事は分かっていたが、それは大きな問題ではないので考慮しなかった」と説明した。
http://news.naver.com/news/read.php?mode=LSD&office_id=143&article_id=0000042118
イージスシステムが搭載されていないイージス艦って何よ、と散々突っ込まれていましたが。
やっぱりそれも、「大きな問題ではない」んだろうなあ。