割り込み行為も彼らの文化?通用しない私の価値観
すごくトイレに行きたくなった、ヤオハンでのこと。
私は日本式ルールで、トイレの出入り口近くに並び、空いたトイレを順に使う方式で順番をとったつもりだった。でも……なぜか後から来る人がどんどん前に割り込んでくる……
「なんでやねんっ! 私が先やろ?!」激怒し怒鳴ろうと思ったけど、待てよ……
ここは中国。順番なんか守らない国であったことを忘れていた。順序よく並ぶのは日本のルールであり、ここでは通用しない。並ばずに割り込みができるたくましい女性からトイレを使用する、それが中国ルール。「郷に入れば郷に従え」。順番を守らないからといってイライラしている私の方が逆にルール違反なのだ。
割り込みなどしたことがない人間にとって、「さぁ、今すぐ割り込み行為をしろ」と言われても、それはかなりの決意や開き直りが必要で、大変な仕事である。尿意も切羽詰ってきた。さぁ私、開き直ってフテブテしく生きるのだっ! 突入!!
トイレのドアが開いた瞬間、後ろから割り込んできた女性を肘で押しのけ、やっとのことでトイレに入れた私……。時間は20分も経過していました……
都市部では順番を待つということが少しずつ定着しつつあるようですが、少し離れるとまだまだ割り込み行為が目に付きます。無錫駅では切符販売窓口できちんと整列するように柵が設けられており、割り込みがしにくいようになっています。それでも「私は急いでいるから先にさせて」と声をかけられることが多々あります。急いでいるのはみな同じなんですが……
しかし順番を守らないことが定着している中で、1人の外国人が「順番を守れ」と周りに注意を促すことは正しいことなのでしょうか。「順番を守る」という価値観を持った私は、ここではある種の異分子です。彼らの文化の中で生活させてもらっている私は、今後同じような場面でどう対応していくべきなのかを深く考えさせられている最近です。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0812&f=column_0812_006.shtml&pt=large
そんな事よりも私は、「これを見ろ!」とばかりに、思い切りよくドアを開けて用をたしていらっしゃるご婦人に驚きました。