女性・女系天皇 「容認」2年前に方針 政府極秘文書で判明
内閣官房と内閣法制局、宮内庁などで構成する政府の非公式検討会が平成十六年五月、女性・女系天皇容認を打ち出していたことが十六日、産経新聞が入手した極秘文書で明らかになった。文書には、有識者による懇談会立ち上げなど皇室典範改正に向けた手順を示した部分もあり、小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(座長・吉川弘之元東大総長)の設置や論議の方向性は、非公式検討会の筋書きに沿って進められたとみられる。
中心的な文書は、将来の皇位継承制度改正に向けた「検討課題」と、十六年五月十日付の「皇位継承制度のこれからのあり方について」だ。「検討課題」は宮内庁と内閣官房、政治学者らによる水面下の研究会が九年四月から開始されたことなど検討経過も記録している。「皇位継承制度」の文書は具体的な改正点に言及している。
こうした文書によると、「皇位継承資格を男系の男性に限定する現行制度では、象徴天皇制度が維持できず、皇位継承資格を女性にも認めるべきだ」と指摘。男性に限定しない理由としては「国民意識は女性が皇位に就くことを認めている」「歴史上、女性天皇が存在する」ことなどを挙げている。
また、男系に限定しない理由としては、「国民は、皇位は男系でなければならないと考えていない」「男系維持のために養子制度を導入したり非嫡出子に皇位継承資格を認めることは、多くの国民の理解を得ることは困難」などを挙げている。
いずれも国民意識を根拠としており、「国民の理解と支持」を強調した有識者会議の報告書と論理展開が似通っている。
ただ、文書は皇位継承順位に関しては「『長男優先』と『長子(第一子)優先』の二つの考え方がある。いずれの案をとるべきかについては、国民意識を見極めて総合的に判断すべきだ」として結論を出していない。この点は、「制度として分かりやすい」として長子優先を打ち出した有識者会議と異なっている。
文書はこのほか、「皇族の範囲」「女性天皇および女性皇族の配偶者および婚姻に関する制度」「皇籍離脱に関する制度」「皇室経済制度」などの検討が必要と指摘している。有識者会議の報告書も、これらを論点として取り上げている。
非公式検討会発足時のメンバー(内閣官房副長官)で、「皇室典範に関する有識者会議」委員も務めた古川貞二郎氏の話「当時、副長官として(皇位継承問題の)勉強はしたが、あくまで勉強だ。研究会で何かをまとめ、結論を出したということはない。有識者会議は白紙で議論した」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060217-00000000-san-pol
勝手に国民の知らないところで決めたら、国民の理解も支持も得れないじゃん。