平和・人権キャンプ:日韓の大学生が討論重ねる--立命大拠点に /京都
◇「理由なき敵対心克服を」
日韓の大学生が「現場で学ぶ平和と人権」をテーマにした「東アジア大学生平和・人権キャンプ」をこのほど立命館大(北区)を拠点に行った。キャンプで生活を共にしながらフィールドワークや討論を重ねるのが目的。学生たちは和やかな雰囲気の中、言葉に苦労しながら「理由のない敵対心は克服したい」「お互いの国について無関心な若者が多いことが問題」などの意見を交わした。【山田奈緒】
企画したのは立命館大法学部の徐勝教授。02年からソウルや沖縄などで開催し、「日本の平和主義の危機と在日コリアン」と題された8回目の今回は、立命館大、沖縄大、琉球大、ソウル大、全南大、済州大などから計約70人が参加。開会式で徐教授は「討論するだけでなく、平和に向けて実際に行動できる人に」と呼びかけた。
初日は班分け、自己紹介などを行い「朝鮮学校の民族教育の新たな可能性を求めて」というテーマで京都大社会学研究室の宋基燦さん(35)が講演。朝鮮学校の運動会で、生徒の行進の様子がビデオで流れると、韓国の学生から「まるで軍隊。目を疑った。拒否感を覚えるが、在日として生きていくためには必要なのかも」という声が聞かれた。宋さんは、長年掲げられていた故金日成主席と金正日総書記父子の肖像画が降ろされている学校も多いことなどにも触れ、「民族教育」のあり方を模索している学校の現状を紹介。「民族教育といいながら北朝鮮の思想教育になっているのでは」「日本人社会ともっと交流すべきだが、受け入れる側にも問題がある」など、学生らの素直な意見が飛び交った。
キャンプは4泊5日で、「靖国問題と日本の右傾化」などの講義・討論の他、京都朝鮮第二初級学校(右京区)訪問や大阪市生野区のコリアンタウンでの交流会などが組み込まれた。
同キャンプ実行委員長、上原大基さん(立命館大4年)は「何か結論を出すことが目的ではない。自分にはないものの考え方を学びたい」、南慈英さん(ソウル大4年)は「祖父母などの話を聞いて反日感情があったのは事実。でもキャンプに参加し『日本人は嫌い』と一くくりにするのはやめた」と話していた。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20060216ddlk26040377000c.html
>お互いの国について無関心
少なくとも興味はありますが。
関心の向け方を、気に入って貰えるかどうかは別として。