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台湾、国際社会は中国の偽善の側面を正視すべき
台湾のWHO加盟を妨害 国際社会は中国の偽善の側面を正視すべき

1月23日~27日、ジュネーブで開催されていた世界保健機関(WHO)執行理事会で、中国は同理事会に政治的圧力をかけ、台湾のWHO加盟案の年次総会(WHA)での議案入りを妨害した。これに対し、外交部は同28日、プレスリリースを発表し、こうした行為を強く非難するとともに、中国が台湾にパンダ寄贈という善意を示す一方で、台湾の国民がWHOに加盟する権利を剥奪しようとする「硬軟両様」の策を用いていることについて、国際社会に中国の偽善の側面を正視するよう呼びかけた。

今回のWHO執行理事会では、インフルエンザ流行に向けての対策や協力などが協議されたほか、今年5月に行なわれるWHAの正式議題について話し合われ、台湾はこの席で友好国を通し、台湾の加盟案をWHAでの正式議題に盛り込むよう働きかけた。これにより、台湾の友好国であるベリーズ、ホンジュラス、ニカラグアの三カ国がそれぞれWHO事務局に対し書簡を送り、台湾のWHAオブザーバー参加とWHO関連会議、および国際防疫ネットワーク活動への出席を求める提案を行ない、WHAの正式議題に組み込むよう求めた。執行理事会は本来WHAの議事規則第5条(d)に基づき、この提案をWHAの臨時議題に追加しなければならないが、中国がこれに強く圧力をかけたため、執行理事会はこの規則を遵守せず、また同理事会メンバーの賛同が得られなかったとの理由で、提案を議題に盛り込まないことを決定した。32人の執行理事会のメンバーには台湾の友好国は含まれておらず、この決定に対しベリーズ代表は理事会がWHA議事規則に違反しているとして強く抗議するとともに、WHO非加盟国やオブザーバー国の鳥インフルエンザ予防策に対する具体的な協力措置について質問した。

鳥インフルエンザが流行している現在、台湾のWHO加盟と世界の防疫ネットワークへの参加はますます急務となっている。今回友好国の提案は成功しなかったが、外交部は今後も国内の関係機関と密接に協力し、今年5月のWHAに向けて台湾の加盟推進に全力で取り組む考えだ。外交部は、ベリーズをはじめ友好国の台湾への支持に感謝を示すとともに、今回友好国が提案をおこなう際に、一部の欧州連合(EU)加盟国が台湾の保健衛生担当官や専門家がWHOの技術的な会議や活動により多く参加できるようWHOに働きかける意思を表明してくれたことに謝意を述べた。外交部はさらに、友好国を通してベリーズが執行理事会議長に対し行なった鳥インフルエンザの防疫に関する質問の合理的な回答と措置を求めていくことにしている。

中国は今年1月17、18日に北京で開催された鳥インフルエンザに関する国際会議でも台湾の出席を拒否したばかりであり、今回またもこのような暴挙に至った。台湾の国民の医療福祉や生命の安全を顧みず、WHO執行理事会に圧力をかけ台湾の加盟案を妨害したことは、中国政府の「人の生命より政治を優先し、政治のためには保健衛生をも顧みない」という本質をさらけ出したものといえる。パンダの寄贈を大々的に宣伝し台湾の国民の好感を引き出そうとする偽善的態度と、統一戦線工作の目的をカムフラージュし国際社会を欺いているやり方に対し、外交部は「両岸関係の長期的で好ましい発展には何のプラスにもならない」と中国を強く批難した。
【外交部 2006年1月28日】

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一方、WHO執行理事会開催に合わせ、台湾の提案をアピールするため、呉樹民・国策顧問を中心とする代表団9人が1月23日から欧州を訪問していたが、代表団が執行理事会を傍聴しようとした際、メンバーの一人である台湾医界聯盟基金会の林世嘉・執行長が傍聴を断わられるという事態に遭遇した。林執行長が2003年のWHA開催中、「SAY YES TO TAIWAN」の文字が印刷されたシャツを身につけていたという理由からで、これにより警備員に入場を拒否された。台湾の駐ジュネーブ代表機関とWHO事務局との間で交渉が行なわれたが、林執行長の入場は認められず、残りの8人は傍聴席に入れたが、代表団のそばには警備員2名が張り付く態勢がとられた。

呉国策顧問はWHOのこうした態度に「台湾に対する侮辱である」と強い不満を示すとともに、林執行長の件に関しては「まったくひどい話で、WHOにブラックリストが存在するなんて信じられない」と不快感を顕わにした。また理事会が台湾の友好国の提案をWHAの正式議題に盛り込まず、ベリーズの抗議にも耳を貸さなかったことについて「結果は意外ではないが、非常に失望した。今年のWHA開催までにはまだ時間があり、鳥インフルエンザの流行も今後どうなるか懸念されるが、今年中にWHOに加盟するという目標の達成は難しい」との見解を示した。そのうえで呉顧問は「台湾は過去10年間、『謙虚』な方法でWHO加盟を求めてきたが、善意ある回答を得られなかった。しかし台湾は主権国家であり、『台湾』の名義で正式に加盟すべきだ」と述べ、政府にその可能性について検討するよう求めた。

台湾はこれまで、WHAへの出席を積極的に求めるとともに、実務的活動に参加し、国際社会との連動を全力で図ってきた。昨年のWHAでは国際保健規則(IHR)に、加盟国でなくとも同規則が適用される「世界通用」(universal application)の文言が盛りこまれるなどの成果もあった(関連記事はこちらへ)。絶え間ない努力により、昨年のWHA以来、台湾が出席したWHO関連会議は合計13回に上ったが、6回は参加を拒絶されている。

こうしたなか、政府は国際社会に向け「台湾の世界衛生ネットワークへの参加を支持する」と題した報告書を作成し、このなかで、台湾のWHO関連会議への参加をその都度申請している既存の方法を改め、「定例化」させる必要性を指摘した。同報告書は「現在の方法では、台湾とWHO事務局との相互連動が正式なものでないため、参加できる会議の範囲も限られ、とくに加盟国が中心となる重要会議への参加が難しい」と指摘し、今後台湾がWHO事務局とメモランダムあるいは公文書を交わし、WHO関連会議への台湾の参加を「定例化」させるべきとの見解を示している。

http://www.roc-taiwan.or.jp/news/week/06/060131a.htm


頑張れ!台湾。

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    by oneearth | 2006-01-31 20:34 | 国際
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