韓国、雪で恐怖の夜

【湖南大雪ルポ】雪で孤立した高速道路の「恐怖の夜」



　21日午後2時ごろ。西海岸高速道路下り線禪雲山インターチェンジ（全羅北道高敞）に入ると、車両は大雪に阻まれ、身動きできなくなった。取材のため武安に向かっていた記者は、5時間の間、車のなかで震えていなければならなかった。携帯電話の充電は切れ、メーターの目盛りはガソリンがなくなりつつあることを示していた。恐怖だった。絶え間なく降りしきりる雪原で前もまともに見えなかった。雪は腰の辺りまで積もっていた。高速バスに乗っていた一部の乗客たちが、歩いて脱出を試みていた。

　子どもを抱え、互いに助け合いながら、雪の中はるか向こうにある料金所に向かって歩き始めた。除雪車までも立ち往生して除雪作業ができなかった。午後8時30分ごろ、料金所を通過した。2輪駆動車ではこれ以上進むのは不可能だった。車を捨て、通りがかりの 4輪駆動車に乗せてもらった。高敞邑内に入ったのは午後9時40分ごろ。邑内は“銀色につつまれた地獄”だった。道路の両側にはあちこちに止められた車が、車の高さほどにもなるたくさんの雪をかぶっていた。モーテルは高速道路を脱出した人たちでどこも満員だった。

　今月4日から降り始めた「雪爆弾」は、湖南のいたる所を「孤立無援」にした。特に、湖南高速度路はひどい状況だった。

　21 日午後8時、湖南高速道路下り線長城インターチェンジから1.5キロ地点。車両が2車線に沿って2つの列を連ね、高速道路に止まっていた。運転手たちは、既に3時間こうしていると言った。遠くに見えるバスは氷結した道路で滑り、斜め横になって道をふさぐように止まっていた。

　午前10時、全羅北道井邑インターチェンジに入って潭陽に向かっていたところ、足止めされていたイ・ジョングンさん（48／全羅北道全州市）は、「これでも午後5時までは1時間に100メートル程ずつ前に進んだが、3時間の間、一度も動いていない」と話した。

　救援物資を持って駆けつけた陸軍第31師団の軍将兵たちと道路公社の職員たちは、車両の間を行き来しながら水やパン、飲料水、毛布、衣類などを配った。一部の運転手たちはガソリンが切れそうになり、エンジンをかける止めたりし、近隣のバスに乗って寒さを凌いだ。同日午前10時20分ごろ全羅北道井邑から光州へ向け出発したユ・ジェハさん（32/井邑市）は、長城インターチェンジから2キロ地点で6時間の止まったままだという。ユさんは「幼稚園で子どもたちが待っているのに、とても遅くなってしまい心配」とため息をついた。

　長城・白羊寺・元徳トンネル・湖南トンネル付近では、午後3時30 分から湖南高速道路の中央分離帯を50mずつ壊してソウル方面に向かっていた車をUターンさせ近くの脇道へ誘導した。道路公社は同日夜9時まででも湖南高速道路区間に車500台が孤立していると明らかにした。

　同日、全羅道地方には最高50cmを越える大雪が降った。全羅道や忠清南道西海岸地方は今後2～3日間でさらに5～30cmの雪が降るものと見られ、深刻な被害が予想される。

　同日午後9時現在の積雪量は、井邑54.8cmをはじめ、長城44.9cm、扶安39.2cm、光州34.2cm、潭陽34cmなど。光州は午後12時から1時までの1時間で最高5.3cmの雪が降り、昼でも視界が10～20cmしかなかった。同日、井邑・扶安・光州・順天などに降った雪の量は気象観測史上最高を記録した。

＞最高50cmを越える大雪
雪の降らない地域は､やわだ。

しかし今日は私もタイヤが滑ってマジ怖かった。
明日､明後日も全国的に寒いようです。
出かける際は皆さんお気をつけて。