深夜まで銃撃、14人が死亡 広東省の弾圧、香港誌報道
【香港=林望、広州=鈴木暁彦】中国・広東省の汕尾市東洲村で住民が警察の発砲を受け、死傷した事件の様子が、次第に明らかになってきた。16日発売の香港の週刊誌「亜州週刊」が、発電所建設反対運動のリーダーを警察が拘束したことに住民が反発、銃撃に発展したなど事件当日の経過を詳しく報じた。また村民の一人は朝日新聞に対して「今も約60人が行方不明と聞いている」などと証言した。強硬に住民を弾圧した事件は中国政府への信頼を揺るがしている。
●住民「今も60人不明」
亜州週刊は、地元の政府関係者の話として伝えた。それによると、6日午後2時ごろ、500人前後の警官と武装警察が発電所建設現場に到着。抗議活動を主導したとされる住民3人を拘束し、座り込みなどで現場にいた住民を殴るなどしたため、怒った数千人の住民が現場を取り囲んだ。
これを受け、千人規模の武装警察の増援部隊が到着。午後7時ごろ、住民を排除しようと催涙弾を発射した。一方、住民は先発の武装警察が入っていた建物に火炎瓶などを投げて対抗。武装警察は午後10時ごろから拳銃やライフル銃で住民を撃ち始め、銃撃は深夜まで続いたという。
同誌は死傷者数について「少なくとも14人が死亡、50人以上がけがをした」と伝えている。
また、現場から数十メートルの場所に住むという同村の40代の男性は朝日新聞記者の電話取材に「友人も撃たれて死んだ。犠牲者の数は分からないが、今も約60人が行方不明と聞いている。自分の家にも流れ弾が当たった跡がある」と証言。「武装警察の姿は見えなくなったが、道路は封鎖されたまま。食糧や水にも事欠いている」と話した。
広東省では土地収用に絡む補償などをめぐり、当局と住民の衝突が相次いでいる。同省は国内で最も早く対外開放が始まり、多くの外資系企業が進出。こうした事件が国際的なイメージを大きく損なうのは必至だ。
http://www.asahi.com/paper/international.html
>こうした事件が国際的なイメージを大きく損なうのは必至
もともとイメージ悪いですから!