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韓国・幹細胞研究の黄教授、卵子提供問題で謝罪
[ソウル 24日 ロイター] 韓国の幹細胞研究の第一人者であるソウル大学の黄禹錫教授は24日、記者会見で、自らのチームの研究員が卵子を提供していた問題について、科学を進歩させたいとの焦りから倫理的な判断をする目が曇ってしまった、と謝罪した。
黄教授は、同研究チームが誕生させた世界初のクローン犬「スナッピー」が米タイム誌の「今年の最も驚くべき発明」に選ばれるなど、クローン研究での功績により韓国の同分野の第一人者として知られる。
だが、米国人の共同研究者が、黄教授は倫理に反する方法で卵子を入手した、と批判し共同関係を解消して以降、同教授の研究をめぐりさまざまな疑惑が飛び交っていた。
黄教授は、「科学の発展に集中し過ぎるあまり、研究をめぐる倫理的な問題への認識が欠けていたかもしれない」と釈明した。
卵子提供問題に関しては、自分は提供の申し出を断ったものの、2002年と03年にチームの複数の研究者が卵子を提供した事実について今年の初めごろに気づいた、と述べた。
その上で、まだ技術が進んでいなかった当時、幹細胞研究には卵母細胞が必要で、自分が女性だったら同じことをしたと思う、と卵子提供者らの考えに理解を示した。
教授はまた、先月韓国で設立された世界的な幹細胞ハブの責任者を辞任する意向を表明した。
記者会見に先立ち、韓国保健福祉省は、同国の基準に照らして、卵子が提供された時点で法的、倫理的な問題はなかった、との見解を示していた。
黄教授研究チーム「ES細胞研究のための卵子受給疑惑調査」結果を発表
保健福祉部は24日、黄禹錫(ファン・ウソック)教授研究チームの「卵子提供先疑惑」に関し、ソウル大学獣医学部機関倫理審議委員会(IRB)から提出された調査結果を発表した。
以下は発表文要旨。
◇調査結果
--研究チームは2004サイエンス論文研究の際、ミズメディ病院(理事長盧聖一)から卵子提供を受ける。
盧聖一(ノ・ソンイル)理事長は2003年末まで卵子提供した一部の女性に平均150万ウォン相当を支給した事実が確認される。
--盧理事長は研究チームに卵子を供与する際、寄贈者から同意書まで提出してもらい問題がない卵子であることを確認し、黄教授は一部の卵子提供者に対して実費などが支給された事実を最近知る。
--女性研究員2名が卵子を寄贈したが、彼女らは研究に進展のない状況を打開するため、自発的に自分が犠牲に出たものと判断される。
女性研究員らは2004年5月、ネイチャーに卵子提供を認めたが、以後事案の重大さを認識、これをくり返し変更してきた。
--黄教授は5月末、研究員たちと面談を通じ、研究員たちの卵子提供事実を確認。
◇検討意見
--卵子提供女性に対する150万ウォン相当支給、研究チームに対する卵子提供、所属女性研究員たちの卵子提供などは今年1月から施行された生命倫理および安全に関する法律の発効以前に発生した事実で、法規定を違反していない。
--当時国内外に卵子提供問題のみを特定して定めた倫理的ガイドラインはなかった。また医学実験の際、一般的に援用されるヘルシンキ宣言も雇用・被雇用など特殊関係の場合、実験提供を全面禁止することではなく、内在的基準に即して慎重を期すようにということで、今回の事案がヘルシンキ宣言に反するものはない。
--特に女性研究員たちは研究責任者の反対を聞き入れず、本人たちが自発的な意志で卵子を提供した。これは西洋との文化的な違いであると認識される。
◇結論
--IRBの結果報告書を根拠として見た場合、研究チームの卵子受給過程において「法規定及び倫理準則違反」の事実はないものと認められる。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=69968&servcode=400§code=400
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