<日韓首脳会談>靖国など平行線 12月の大統領訪日触れず
【釜山・伊藤智永】小泉純一郎首相は18日夕、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれている韓国・釜山の国際会議場で盧武鉉(ノムヒョン)大統領と30分間会談した。盧大統領は、小泉首相の靖国神社参拝、歴史教科書、竹島の領有問題の3点を取り上げて「日本の主張は決して受け入れられない」と批判した。小泉首相は参拝について「過去の戦争を反省し、二度と戦争をしない決意だ」などと説明し、理解を求めたが、すれ違いに終わり、盧大統領の12月の訪日についても、双方が言及しないまま終わった。
日韓首脳会談は首相が訪韓した今年6月以来。10月17日に首相が靖国神社を参拝してから初めて。盧大統領は、小泉首相や日本の政治家が多数、靖国参拝を繰り返していることについて「韓国に対する挑戦でもあり、日本が過去に戻るのではないかとの懸念がある」と非難。「韓国国民の考え方を理解してほしい」と訴えた。
また、大統領は「韓国はこれ以上の謝罪や、国家として賠償は求めていない。ただ、靖国、教科書、竹島の3点の問題は、ぜひとも解決する必要がある」と求めた。
これに対し、小泉首相は「過去の栄光や戦争の美化、正当化だというのは誤解だ」と反論。日韓両国が「自由と民主主義、複数政党制、市場経済という共通の価値観を持ち、米国との同盟国である」ことを指摘し、「異なる意見があっても、友好関係を促進する考えに変わりはない」と述べた。
一方、両首脳は北朝鮮の核開発問題について、日米韓3カ国が緊密に協力していくことを確認。日本人拉致問題について、小泉首相が解決の重要性を述べると、盧大統領は「実務者間でうまく処理し、解決することを望んでいる」と答えた。
会談冒頭、大統領は衆院選で大勝した首相に祝意を伝えた。両首脳は日韓が人的・文化交流を進めることでは一致した。
◆小泉純一郎首相と韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の会談要旨は次の通り。
<歴史認識など>
大統領 韓国国民の持っている考えを日本国民に伝えたい。韓国はこれ以上の謝罪を日本に要求しない。個人に対する賠償は別にして国家としての賠償を求めていない。ただし、靖国神社参拝、歴史教科書、独島(竹島の韓国名)問題に対する日本の主張は受け入れられない。首相や多数の政治家が靖国参拝を繰り返すのは韓国に対する挑戦で、日本が過去に戻るのではないかとの懸念がある。韓国国民の考え方を理解してほしい。
首相 大統領の率直な意見に感謝する。靖国神社参拝は過去の栄光や戦争の美化、正当化だというのは誤解だ。決してそうではない。過去の戦争を反省し、二度と戦争をしない決意だ。同時に心ならずも戦争に赴いて命を失った人々の犠牲の上に今日の平和がある。私はそういう戦没者に対する哀悼の念から参拝している。
大統領 どんなに首相の考えを良い意味に解釈しようとしても、わが国民たちは決して受け入れることはできないだろう。
<日韓関係>
首相 (日韓両国は)自由と民主主義、複数政党制、市場経済という共通の価値観を持つ。米国との同盟国でもある。意見の違う問題があっても、交流関係は増進させたい。
大統領 過去のどの政権よりも、人的・文化交流を開放的にしている。
<北朝鮮問題>
大統領 核問題では上手に協力して対応していきたい。
首相 拉致問題と安全保障問題のいずれも重視し、解決に向けて努力している。
大統領 (拉致問題を日朝の)実務者でうまく処理し、解決することを期待する。【釜山・伊藤智永】
未だに個人賠償は請求すると恥知らずな事を言っていますが、「靖国参拝しないと約束しないと日本に行かない」と駄々を捏ねた所、「来なくていいから」と返されてしまいました(w
韓国大統領の来日、年内にこだわらず…麻生外相
麻生外相は19日、自民党の会合出席のために訪れた大分県別府市で記者会見し、12月に予定されている韓国の盧武鉉大統領の来日について、「来月会わないから日韓関係が断絶状態になるという話でもない。来てもらわないといけないというと、日本は何を譲るのかという話になり、それが(小泉首相の)靖国(神社参拝)の話になるというのは果たして正しいのかどうか」と述べ、必ずしも年内来日にこだわらない考えを示した。
新たな国立戦没者追悼施設に関しては、「(建設の是非をめぐって)かなり世論が割れている。世論が割れている話に税金を使うのは慎重に考えるべきだ」として、2006年度予算への調査費の計上に慎重な姿勢を見せた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051119ia21.htm
またすぐに事大してくる予感(www
さあ、今度は何日もつかな?