追悼施設 実現してこその議連だ
だれもがわだかまりなく戦没者を悼み、平和を祈る。そのための新たな国立施設の建設をめざして、自民、公明、民主3党の国会議員約130人が議員連盟を旗揚げした。
先月、小泉首相が靖国神社を参拝した後に訪韓した自民党の山崎拓・元副総裁が呼びかけた。3年前、当時の福田康夫官房長官のもとにつくられた有識者懇談会が新施設を提言して以来、たなざらしにされてきた問題である。
反対論ばかりが目立ってきた自民党から、新施設で近隣国との亀裂の修復をめざす動きが出てきたことは歓迎したい。
先の大戦の戦没者をどう追悼するかをめぐっては、国内だけでなく中国や韓国なども巻き込んで対立が続いてきた。
その打開策になりうるのが、懇談会の提言した「明治以降の日本がかかわった戦争のすべての死没者」を追悼する施設の建設である。
戦没者に敬意と感謝をささげ、二度と戦争を起こさないことを誓う。そうした首相の思い自体は、私たちも共感する。政府の代表であればなおさら、ということなのだろう。
ならばこそ、靖国神社にこだわるのではなく、首相が訪問するにふさわしい新たな施設を早くつくるべきだ。
新施設は追悼の対象を「具体的な個々の人間が含まれているか否かを問う性格のものではない」と位置づける。敵味方を問わず、将兵、民間人も問わない。A級戦犯を合祀(ごうし)する靖国神社への首相参拝を批判している中国や韓国も、この施設なら理解してくれるはずだ。
あらゆる宗教に開かれた無宗教の施設なら、憲法の政教分離原則に合致する。政府の追悼行事もできるし、A級戦犯の合祀後、一度も靖国神社に参っていない天皇も訪れることができるだろう。外国の賓客にも足を運んでもらえる。
だが、自民党内の靖国参拝推進派らは「追悼の中心施設は靖国神社だ」と批判し、小泉首相も腰を引いてしまった。
今回の議連にしても、公明党は神崎代表ら、民主党は鳩山幹事長らが参加して新施設への積極姿勢を見せたが、自民党の執行部はひとりも入らなかった。
公明、民主両党は来年度予算に新施設建設の調査費を盛り込むよう求めているが、議連としての対応は「白紙」だという。自民党の消極姿勢は明らかだ。
調査費は新施設を具体化するには欠かせない手順だ。そこでためらってしまうなら、中韓や公明党の支持団体向けのポーズとして「議連をつくっただけ」と批判されても仕方がない。
新施設の検討は、もともと首相自身が国民や韓国に約束したものだ。先月の朝日新聞の世論調査では建設賛成が51%、反対が28%だった。首相の盟友を自任する山崎氏が議連づくりに動いたのも、なんとかこの約束を果たし、期待に応えたいとの思いからだろう。
反対論を乗り越え、一歩でも新施設の実現に近づけることが議連の役割だ
http://www.asahi.com/paper/editorial20051110.html
>あらゆる宗教に開かれた無宗教の施設
物凄く矛盾するような気がするんですが。
>新施設は追悼の対象を「具体的な個々の人間が含まれているか否かを問う性格のものではない」と位置づける。敵味方を問わず、将兵、民間人も問わない。
寒すぎ。
更に中韓が怒りそうな気がするんだけど(w