キムチ製造業者の憤り…寄生虫基準を設けず不意打ち検査
全国におよそ700社があると推定されるキムチメーカーの中でHACCP(危害分析重要管理点/通称ハサップ)をクリアーしている業社は、2か所に過ぎない。HACCPとは、施設や食品安全の優秀工場を認証する制度だ。
とはいえ、700か所のキムチ工場の中で、2か所を除いて全て非衛生的という意味ではない。国内キムチ製造業の実態がそれほど零細だという意味だ。
キムチだけを対象に適用する食品衛生法上の施設設置基準も存在しない。一般食品の施設設置基準に従うことになっており、全体の半分以上が零細業者だ。そのため、キムチは誰でも作って流通させることができる製品になった。
キムチに対する衛生管理基準や点検基準もずさんな内容だ。白菜は残留農薬74種に対してのみ、検査が行なわれている。キムチは性状(姿)と保存料(防腐剤)、色素のわずか3項目だけを検査する。水銀やカドミウムといった重金属検査は行なわれたことがない。寄生虫卵の検査も今回が初めてだった。
そのため各キムチメーカーは、農林部と食品医薬品安全庁を非難している。農林部が農家の白菜の管理をきちんと行なったら、キムチ工場に寄生虫の卵が混入した白菜が持ち込まれるはずがないと主張している。白菜の不適合判定基準にもない寄生虫の卵を今回にいきなり検査してキムチに対する不信を助長したと抗議している。
これまで食品医薬品安全庁も、検査項目について手付かずの状態だったが、先月から中国産キムチから鉛と寄生虫の卵が検出された事件をきっかけに、国産キムチに対しても調査を始めたという。キムチ工場の関係者は、「寄生虫の卵は、これまで検査項目でもなかった上、基準もなかった」とし、「政府は中国産キムチの波紋が浮上したことでいきなり国産キムチを調査して、業者をがけっぷちに追いこんだ」と主張した。
京畿(キョンギ)道のあるキムチ工場の関係者も、「食品加工マニュアルによる品質検査基準に則ってキムチを作ったが、いきなり基準にもない寄生虫の卵を準備期間や対策づくりもせず調査してマスコミに発表した」とし、「今回の食品医薬品安全庁の発表を受け、閉鎖を余儀なくされる中小メーカーは多いだろう」と述べた。
さらに「食品医薬品安全庁が寄生虫の卵を一度も調査したことがないのに、いきなり危害物質と解釈し業者を行政処罰しようとしている」とし、「行政訴訟を起して対処する」と憤った。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/11/06/20051106000000.html
寄生虫卵が入る事自体が駄目だという認識は無いのか。