『素直さがはらむ問いかけ』
最近話題の『マンガ嫌韓流』を取り上げる際には、その内容の分析よりも、
こういう本がベストセラーになるまでに、日本社会の中に嫌韓流という感情が広まっている、
という事実を確認するための検証の視点が大事になる。すでに発売当初において、
同じ嫌韓流の人々たちからも、”ネットで流通している情報をまとめただけで新味はない”、
”構成、作画などマンガとして見れば決して出来はよくない”という批評がなされているのを
今さらなぞっても仕方ない。
作者をはじめ、この本を支持している若い読者層は自分の感情を素直に表明することを
是として教育を受けてきた世代である。その彼らに、なぜ、嫌いなものを嫌いと言っては
いけないと強制するのか、本の内容の否定の前に真摯に回答する義務が、われわれ大人世代、
そして知識人諸氏にまず、求められるのではあるまいか。多くのベストセラーがそうであるように、
この本も、この本を嫌う人々がまず、試されているのだと言っていいだろう。
日曜日の記事に合ったものですが、内容は一つも書かれていません。
この辺りが朝日の限界?