伝説それとも実在 韓国のヒーロー特集/その2 林巨正(イム・コクチョン)2005-08-10
林巨正は16世紀の朝鮮に実在した人物で、白丁と呼ばれる賎民階級の出身です。 白丁 は主に屠殺業に従事していました。 宮廷女官チャングムではチャングムのお父さんとお母さんが、もともとは両班の身分でしたが、
身を隠して山奥で暮らす際には、この白丁(ペクチョン)になっていました。
林巨正の時代はある意味で宮廷女官チャングムの時代とも交差します。明宗の時代ですから、チャングムの王妃、文定王后が息子の明宗の生母として垂簾聴政を行なっていた時代です。
林巨正は黄海道を中心にさかんに盗賊行為をおこない、役人の身分を名乗って郡県に出入したり、地方に赴任してくる役人を襲ったり、あるいは朝廷のお膝元である漢城で牢獄の襲撃をたくらむなど、公然と反逆行為をおこないました。
そしてついに、王は林巨正の討伐を命じます。官軍に追われて九月城にたてこもった巨正は、1562年1月に捕われて処刑され刑場の露となります。
林巨正の名は官製史料である明宗実録に記録されているほか、個人の文集や伝説としても語り継がれてきました。そしてこのような記録をもとにして、20世紀の前半に洪命憙(1888~1968)によって書かれた歴史小説が『林巨正』です。
『林巨正』は1928年11月に朝鮮日報で連載が始まり、作者の投獄や病気で中
断しながら11年間にわたって続きましたが、結局未完で終っています。そしてこの長編小説によって林巨正の名は有名になりました。
http://world.kbs.co.kr/japanese/korea/korea_rainhistory_detail.htm
盗賊行為をしたり、身分を偽ったり、役人を襲ったり、襲撃を企んだりするのはヒーローのする事では無いと思うけれど、ウリナラ基準では違うのかなあ。
ちなみに白丁というのは、本当に下の下の賎民階級。
奴隷以下、家畜以下の身分です。
朝鮮では生まれついた身分に対して厳格で、両班が罰を受けて左遷されても身分を落とされるという事は無かったそうですが、生活苦から自分で白丁になるという人は存在したそうです。
白丁の中でも処刑を行うものは一番身分が高く、苦しまずに死ねるようにと家族がお金を渡す為そこそこの暮らしが出来たとか。
日本の身分制度とはギャップを感じますね。