旧日本軍毒ガス、中国で後遺症深刻に 民間現地調査
2005年07月30日11時53分
中国・黒竜江省のチチハル市で03年8月、旧日本軍が遺棄した毒ガスにより1人が死亡、43人が重軽傷を負った事故で、被害者の後遺症が深刻な問題となっている。被害者には一時金が渡されたが、高額の費用がかかる治療を受けずにいる人が多い。働き盛りの年代の被害者が職場復帰できない例も目立つという。
事故後、日本の弁護士12人が被害者弁護団を結成。昨年3月から今年7月まで計7回の現地調査で、被害者43人中40人から聞き取りをした。その結果、被害者の多くが、毒ガスに触れてただれた部分の痛み・かゆみ▽視力低下▽朝晩の激しいせき込みなどに悩まされていることが分かった。
また、当時16歳以上の被害者35人のうち27人(男性26人、女性1人)が仕事を失ったままになっている。記憶力や体力が低下して授業についていけず、不登校になった子どももいるという。
日本政府は「遺棄化学兵器処理にかかわる費用」として3億円を拠出。中国政府が被害者に平均約500万円(弁護団調べ)を分配した。
しかし、弁護団によると現地では医療保険が普及しておらず、40人全員が保険に入っていない。入院すれば年収の数倍の費用がかかることもあり、重い症状を抱えながら治療を受けていない人が少なくないという。
また、体内に入った毒ガス「イペリット」の毒性は長期間消えず、後になって症状が悪化する可能性もあるとされる。弁護団の南典男弁護士は「被害者は将来の不安におびえて配分金に手をつけられないでいる。日本政府による継続的なケアが必要だ」と訴える。
被害者のうち6人が29日に来日。8月4日、日本政府に医療支援や年金支給、子どもへの就学援助、根治治療の研究などを要請する。
弁護団は被害者の渡航や診察の費用を負担しており、「チチハル被害者人道支援基金」(郵便振替00110・6・760615)への支援を呼びかけている。
http://www.asahi.com/national/update/0730/TKY200507300177.html
新聞の方にも体験談の記事が載っていたのですが、もうすでに高齢だろうし生きているかどうかも怪しく。
それに今は中国国内の公害のほうが大問題だと思うんだけどな。
調査したのが民間調査団というのも怪しいし、そういつまでの戦争災害で通用すると思えない。
更に言えば、アメリカが原爆被害者になにかしらの保証をしたと言う話を聞いた事が無いわけですが、被害者救済って本当に必要なの?