<防衛庁>憲法改正案作成の陸自幹部、口頭注意のみ
■政治関与、歯止め示されず
防衛庁が発表した陸上自衛隊幹部による憲法改正案作成問題の調査報告書は、2等陸佐が「改正案を職場のファクスで送り、組織が関与したとの誤解を与え配慮を欠いた」と形式のみを問題視する内容だった。報告書はシビリアンコントロール(文民統制)の逸脱の恐れはなかったと結論付けたが、同様な事案の再発防止について具体案は示されず、自衛隊法で禁じられている「自衛官の政治関与」の在り方をめぐっては課題が残った。
調査報告書は、文民統制について、防衛出動が国会承認を得ることや、首相が最高指揮権を有することから「制度的に担保されている」と強調した。
しかし、今回の改正案作成問題で浮き彫りになったのは、たとえ個人的な関係であるにせよ、自衛官の意見が政治家に大きな影響力を与えることがあり得ることだ。しかも、改正案は集団的自衛権行使や武力行使という憲法9条の根幹に関わる内容に言及していた。首相が最高指揮官だから、それだけで文民統制が維持できるというほど単純なものではない。
その意味では、今回のケースは、政治家と自衛官との付き合い方を考え直す絶好の契機だったはずだ。しかし、防衛庁は、政治関与の「歯止め」策の基準作りに積極的に乗り出そうとはしなかった。北原巌男官房長は記者会見で、どういう場合を問題とするかについて「ケースバイケース」と答えるのみ。再発防止のため新たなガイドラインを作る用意があるかどうか再三質問されたが、明確に答えることを避けた。
自衛隊が組織的に政治に関与するのはもってのほかだが、自衛官個人であれば、憲法改正問題でも積極的に政治家に意見具申できるという雰囲気が自衛隊内に生まれれば、文民統制は危うくなると言わざるを得ない。【古本陽荘】
専門家に意見を聞くことの、どこに問題があると?
門外漢が法案を作ることの方が問題ではないですか?
文民統制というのは、
国民(ひいては国民が選んだ政治家や官僚)が国を統治するという意味。軍が政治を司ってはいけないと考え方。
政治家が軍人の意見を聞いてはいけないという意味ではありません。
なんで、マスコミはこんな基本的な意味のすり替えをいちいちするのかねえ。
だから信頼を無くすのに。