<韓国>大学修学能力試験 携帯カンニングで6人逮捕
【ソウル堀信一郎】韓国で17日に実施された大学修学能力試験(大学入試センター試験に相当)で、携帯電話を使った大規模なカンニング事件が発覚し、警察当局は22日、主犯格の高校生6人を偽計業務妨害で逮捕した。警察当局はカンニングに関与した生徒は約140人とみており、逮捕者はさらに増える見通し。
日本よりも受験戦争が激しい韓国での不正入試事件に教育界は衝撃を受けているが、韓国紙・朝鮮日報によると、カンニングによって点数が上がった生徒は少なく、受験地獄だけが浮き彫りになっている。
カンニング事件が発覚したのは韓国南部の都市、光州市。
韓国メディアによると、受験生数人が解答を携帯電話の文字メッセージでいったん外部の第三者に送信。成績優秀な受験生から集まった解答のうち、正解とみられる数字を別の受験生に送信していた。
試験場への携帯の持ち込みは禁止だが、事件に関与した生徒は日ごろ使う携帯を試験官に提出し、カンニング用の携帯はポケットに忍ばせていた。
このカンニング事件は、解答を送信する優秀な受験生、解答を受信する「依頼人」の受験生などの役割分担があり、関与した人物は約140人に上るとみられる。
だが、朝鮮日報によると、カンニングをしても、生徒の仮採点の結果、成果が上がらなかったという。その理由は「正解」を送るはずの生徒が緊張して間違ったり、「正解」の送信を待つ余り、簡単な問題にも答えられなかった生徒がいたためという。
【携帯カンニング】「大半が普段より悪い成績に」
携帯電話による修学能力試験(日本のセンター試験に当たる)不正事件に加担した光州(クァンジュ)地域の受験生の大半は、実際には点数を上げることに失敗し、仮の採点の結果、多数が返って成績が普段より下がったことが分った。
22日、警察や加担した受験生、関連学校などによると、試験当日解答を伝送する“選手”たちが緊張したせいで選手と解答を中継する者の間で呼吸が合わないケースが多かったという。
選手たちがとんでもない解答を伝送したり、中継者らが解答を収集する過程でも錯誤があったとされている。しかも、伝送を待っていて、まともに試験を受けられなかった関連者もいたことが分った。
光州A高校3年生の教師は、「今回の事件で身柄を拘束された受験生は、震えてきちんと解答が書けず、仮採点の結果、普段より低い点数になったそうだ」と話している。
警察関係者は「選手の受験生が外国語領域問題1の答えが3番、問題2の答えが4番と思って、腕に隠した送信用携帯電話を利用し、答えの数字を叩いたが、後輩の中継者が聞き取れなかったケースもあった」と述べた。
今月21日夜、光州東部警察署に出頭したK君は「1、2時間目は文字メールが来なかった。3時間目には信号が届いたが、自分で考えてもでたらめな解答だったので、無視して試験を受けた」とし、「まったく役に立たなかった」と供述した。
K君の父(46)は「息子が友人に試験の後、40万ウォンを渡すことにしたと聞いているが、息子が試験が終わった後、詐欺に遭ったようだと話した」と付け加えた。
なかでも、成績が最上クラスとされている光州B高校の3年生受験生は「送受信に気を取られ、実力を発揮できず、普段の模擬テストより50点から60点低い点数になった」と供述したとされている。
警察関係者は「関連者のなかでは、信号が来るのを待つばかりで、問題を解けないまま試験が終わり、ほとんど白紙の答案用紙を出した受験生もいた」と述べた。
光州=特別取材班
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/11/22/20041122000060.html
どうやらこのカンニング事件。携帯メールを使ったのではなく、モールス信号を使ったらしい。
腕に携帯を貼り付けて、信号で答えを送信する仕組み。
わずかな信号とトントンと言う音で信号を判断する。
そんなことをしていれば携帯の信号にばかり気を取られて、テストの点も悪くなるよね。