フジテレビの韓流ゴリ押しは事実か
なぜフジテレビばかりがやり玉に挙げられるのか。たぶん番組ピンポイントで偏っているのではないかと感じるものもあっただろうが、それよりも放送局全体に対しての不信感がここまで高まったことのほうが、問題が大きいと思っている。おそらくそれほど流行ってはいないものを、いかにも大ヒットしているかのように報道すること、番組中にわざとらしく露出されるステルスマーケティング的手法に対しての不快感から、不信感が生まれているのではないか。
これには他局との比較など、定量的なデータが必要だろう。過去放送されたテレビの情報を調べるには個人の力ではなかなか難しいところがあるが、そこは良くしたもので、そういうことができる機器がある。「ガラポンTV 弐号機」は、マルチチャンネル対応のワンセグ放送録画機だ。これの検索機能を使えば、過去放送された番組情報と字幕に含まれる語句が検索できる。製品の詳細は以前レビューしているので、そちらをご覧いただくのがいいだろう。
筆者宅にこれをお借りしていて、現在約1ヶ月間のNHK2波と民放5局のテレビ番組がストックされている。これでいろいろ調べてみることにした。
まず番組情報に、「韓国」という単語が含まれている番組数を抽出した。番組情報とは、番組タイトルのほか、EPGに含まれる番組の説明文なども含んでいる。サンプリング期間は7月23日から8月21日までのほぼ1ヶ月、総出現数は133である。

番組情報数
このグラフは、放送局別に番組数をカウントしたものである。TBSがダントツの71番組となっているが、これは8月27日に開催される「世界陸上」の番宣番組が異常に多いからである。今回の世界陸上は「世界陸上韓国テグ」が正式名称なので、これがひっかかってくるわけだ。TBSは例年世界陸上の放映権を取っており、これが終わってみないと正確な値はわからない。
続いてテレビ東京が多いのは、韓国ドラマ枠がいっぱいあるからだ。ついで3位がフジテレビとなっている。他社の冷め具合からすると、上位3社は多いと言えば多いが、ゴリ押ししている状況は見えてこない。
WS002続いて字幕情報を検索してみよう。字幕情報とは、ケータイなどでワンセグ放送を見たことがある方にはおわかりだろうが、音声をリアルタイムで字幕化したデータも同時に流れている。このデータも検索可能で、要するにタレントやアナウンサーが「韓国」と発言したデータがほぼ全部拾えるわけである。検索結果はこのようになる。
ここから、「韓国」と発言した番組数をカウントする。一つの番組中で何度も見つかるものもあるが、これは一つとカウントしている。総出現数は310番組。グラフ化すると次のようになる。

字幕情報数
それなりにどの局も韓国に関する発言はしているが、それなりに偏りは出ている。1位はNHK総合の67で、内訳は大半がニュースか経済・産業番組だ。文化・バラエティ系は民放よりも少ない。続いてTBSとフジテレビが2位タイの57となっている。TBSでは番組タイトル数で71もあるのに、実際の発言では57しかない。いくつか世界陸上の番組を見てみたが、番組タイトルには「韓国テグ」まで入っているものの、ナレーションや発言では「世界陸上」としか言っていないものが多かった。このため、番組数より発言番組のほうが少なくなっている。
一方フジテレビの場合、番組数が17しかない割には、発言数でTBSと同じ57ある。数としてはかなり多い。その差、40番組。番組情報に韓国を含まない番組これだけの番組内で、韓国韓国言っているということになる。報道が多いNHK総合を除けば、民放では一番差が大きい。差と言うことでは日本テレビの38、テレビ朝日の36も大きい数字だが、元々韓国を謳う番組数が少ない。これがステルスマーケティングだとするならば、そちらのほうがやり方が上手い、ということになる。
過去テレビ番組を散々作ってきた側からすると、報道を別にして、利害関係のない話題がこれだけの数うっかり露出されるということは、まずないと考えていい。必ずその先の何かに対しての導線がある。テレビ番組とは、そこまでちゃんと計算して作るものだからである。
http://blog.livedoor.jp/nob_kodera/archives/3909024.html
色々なパターンで調べてみないとはっきりとは断定できないけど、これは面白いね