サポーター抜き民主代表選に不満「派閥で決定、自民的」
民主党代表選が4日、実施される。新しい首相を選ぶ選挙になるが、投票するのは党所属の国会議員だけで、党を支えてきたサポーターは投票できない。「市民の政治参加を進める」という呼びかけに賛同し、年会費も支払ってきたサポーターからは「支援する私たちの声を反映してほしかった」と不満があがる。
「国会議員だけで首相を決めるのでは、派閥の力学で決めてきた自民党とどこが違うのか」。東京都葛飾区の無職、矢島国利さん(65)は不満を漏らす。
5年前、同党の地方議員を支援しようとサポーターになった。与党になって初めての代表選。今回は新首相を選ぶことになる。「わずか2日間で選ぶと聞いてがっかりした。全国の党員・サポーターの声を聞く選挙を実施して、党勢回復の弾みにしてほしかった」と語る。
民主党によると、党の規約では、党代表は国会議員や地方議員、党員、サポーターの選挙で行うと定めている。しかし、任期途中で代表が辞めた場合には、党所属の衆院議員と参院議員が出席する両院議員総会で選ぶこともできる。今回は国会開会中で、参院選も迫っていることから、国会議員だけの選挙となった。
1998年の結党以来、12回行われた代表選で、党員やサポーターが投票できたのは02年9月の1回だけだ。昨年5月に鳩山由紀夫氏が選ばれた代表選は、小沢一郎氏が任期途中で辞任して行われたため、国会議員だけの投票だった。06年9月や04年8月の代表選は任期満了を受けた選挙だったが、候補者が1人だけで、サポーターらは投票する機会がなかった。
「毎回、投票できないなんて、民主的じゃない」。知人に誘われて03年ごろにサポーターになった新潟県阿賀野市のIT関連会社員、宮沢謙一さん(54)は納得できない。党は混迷が続いており、代表選を国会議員だけに任せても民意を反映できるのか、とも思う。「確かに時間は無いかもしれない。でも、ネットで投票できるシステムなどを導入できないのか。一人一人の思いに耳を傾ける努力をして欲しい」
一方、三重県鈴鹿市の女性団体職員(48)のように、「政治的空白を作るべきじゃないので、投票できなくても構わない」と話すサポーターもいる。
約10年前にサポーターになった東京都文京区の男性医師(72)も「参院選を控えて早急に新体制を整える必要がある」と理解を示したうえで、「首相が責任を取るような事態に陥らないよう、優秀な人材を選び、支える体制を国会議員全員で作ってほしい」と注文した。
http://www.asahi.com/politics/update/0603/TKY201006030306.html
自民は出来レースと言われようと、ちゃんと党員参加の選挙をしてるぞ