法務省が夫婦別姓案を提示 相続の婚外子差別撤廃へ
法務省は19日、省政策会議で、「選択的夫婦別姓制度」を柱とする民法改正案の概要を示した。婚外子への相続を嫡出子の2分の1とした現行規定を撤廃し、同一とすることなども盛り込んだ。概要は法制審議会が96年に出した答申と同じ内容。自民党中心の政権では反対論が強かったが、鳩山政権では今国会提出を検討中。国民新党代表の亀井金融・郵政改革担当相が「反対」を表明しており調整は難航しそだ。
<選択的夫婦別姓>法務省が改正案概要 法相「覚悟決める」
選択的夫婦別姓を盛り込んだ民法改正案の概要を法務省は19日、政策会議で与党議員に提示した。改正では、非嫡出子の相続差別解消なども併せて提案する。選択的夫婦別姓を巡っては国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相が反対を表明して閣内の足並みがそろっておらず、改正案を今国会に提出できるかは不透明だ。しかし、実現に強い意欲を示す千葉景子法相は、同日の閣議後会見で「覚悟を決めてぜひやりたい」と述べた。
改正案概要によると、選択的夫婦別姓が導入されれば、夫婦は婚姻時に同姓とするか別姓とするかを選択できる。いったん姓を決めたら変更はできない。生まれた子の姓はどちらかの姓に統一する。既に婚姻している夫婦も、法施行後1年以内に届け出れば別姓に変えられる。
また、婚姻していない男女間に生まれた非嫡出子の相続分については、嫡出子と同一(現行は嫡出子の半分)とする。女性の婚姻年齢は、現行の16歳から男性と同じ18歳にそろえ、女性の再婚禁止期間を離婚後6カ月から100日に短縮する。関連する戸籍法も改正する。
政府は改正案の詳細について検討を続けてきたが、内容は、法相の諮問機関である法制審議会が96年に答申した民法改正要綱と同じとした。当時は与党だった自民党から「家族のきずなを薄める」など反対意見が相次ぎ、法務省が法案提出を断念した経緯がある。一方の民主党は野党時代の98年以降、議員立法で提案を続けてきた。
選択的夫婦別姓については鳩山内閣発足後の09年9月、千葉法相と福島瑞穂・男女共同参画相が法案提出に向けて意欲を表明した。政府は今国会提出予定法案に盛り込んだが、その後に亀井氏が「絶対に成立しない。法案提出もできない」と述べ、法案提出の閣議決定にも反対する姿勢を強めている。
一方で鳩山由紀夫首相は16日「基本的には賛成している」と前向きな意向を示し、千葉法相は19日の閣議後会見で「大変大きな後押しになる発言。先頭に立っていただければ大変うれしい」と歓迎。亀井氏に対しても「いろんな角度からご理解いただく努力を続けている。私も覚悟を決めてぜひやりたい」と閣内の意思一致への決意をのぞかせた。だが亀井氏は同日夜、記者団に「国民新党は絶対反対。民主党がどんな手続きを進めても無駄」と改めて強調した。
選択的夫婦別姓は世論の賛否が拮抗(きっこう)しているともされ、毎日新聞が09年12月に実施した世論調査では「賛成」が50%で「反対」の42%をわずかに上回った。民主党内にも反対意見があるとみられる。【石川淳一】
http://www.excite.co.jp/News/politics/20100219/20100220M10.071.html
特にもにょるのが「非嫡出子の相続」
これ、既婚者未婚者の女性、本当に良いの?
だんなが浮気して出来た子どもに相続権を与える話だけれど。